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企業レポート

一陽来復  名古屋電機  6月10日 (2014.06.09)

前期反転し今期底固め 

LED照明事業成功すると本物 

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名古屋電機工業(6797)は一陽来復。前期反転し今期底固め。局面打開の糸口をつかんだ。主力の情報装置が公共事業の増加を背景に計画を上回り、予想以上の結果を出したのが手掛かり。幅広い受注活動とコスト削減の積み重ねによるもの。今期は工期の長いものや設計変更が見込まれ一服するが、来期以降、2020年の東京五輪を視野に再び拡大。情報装置140億円(前期120億円)、検査装置30億円(同13億円)、LED照明機器や車載標識装置などインフォメックスも30億円(同10億円)が目安。売上高200億円を目指しアドバルーンを上げた。1998年3月期222億円をピークに16年振り息を吹き返した印象。27日の総会後、取締役の服部高明氏(37)が代表取締役専務に就任する予定で若返りをリード。前期参入を表明したLED照明事業が成功すると本物になりそうだ。競争激甚に違いないが、売却間際だった三重県桑名市の遊休資産(敷地約4000坪=旧検査装置工場跡)を活用。1億円投入し自社生産に切り替え7月に稼働する見込み。中国から移管するもので、今後情報装置と一括受注できれば脱皮そのもの。大幅な収益好転も考えられる。新年度からITS情報装置、FA検査装置、インフォメックスもカンパニー制度に改組。組織変更と役員等人事により責務分担が明確になった。2018年(60周年)が100年企業の目安。これから4期、それも今・来期の仕込みにかかっている。日本初の道路電光情報盤が1966年。LED式道路情報板採用が88年だけに代替わり。踏ん張りどころだ。

2015年3月期(非連結)は、売上高147億円(2.8%増)、営業利益1000万円、経常利益同、純益ゼロと慎重な見通し。配当は期末5円を据え置く予定。設備投資3億円(前期同)の計画。情報装置119億円、検査装置16億円、インフォメックス12億円を見込んでいる。このうち、2億円が桑名のLED照明機器相当分。次期10億円レベル引き上げるという。前回述べたように、15年の大調整を抜け出し前期反転。今年から5年上昇運で期待をもてる。期首受注残79億円でスタート。例年前半冴えないが、前期から変わったとみられ、後半桑名の「新工場」稼働が目玉。検査装置も8億円(ピーク27億円)をボトムに国内外で巻き返し。既存品を改良する一方、新製品を投入。1台200万円から7000万円まで機種を揃え拡販に乗り出した。1、2Qしのぐと3、4Q面白くなりそうだ。

 

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