前期あく抜け ヨシタケ 5月28日 (2014.05.27)
タイ収束から反転の口火
遅くても2Qから流れ一変
ヨシタケ(6488・JQ)はあく抜け。持ち直す見込み。次第に明るさが広がりそうだ。前期2度下方修正を受けたもので、近くタイの行政正常化が予想されるため。直接関係ないが、間接的な支援材料。YWT(ヨシタケ・ワークス・タイランド)のフル稼働が見込まれる。洪水で被災したアユタヤからチョンブリに転出。延べ25億円投入した「海外本社」。国内の有形固定資産が13億円弱だけに期待の大きさがわかる。山田社長(44)が常駐で陣頭指揮している。8年振りの軍事クーデターだが、2006年タクシン元首相が政権を追われた際、06~07年の成長率が5.1~5.0%となり、05年の4.6%を上回ったのが手掛かり。大手自動車メーカーが相次ぎタイの生産・販売台数を下方修正しているが、これ以上混乱が続くと東南アジア最大の市場をインドネシアに明け渡すところまできた。タイは労働力、電力、道路などインフラが整っており、20日戒厳令が出て22日クーデター、NCPO(国家平和秩序評議会)の調停も本格化。なお反発が予想されるものの収束の段階に入った。戒厳令当日、日経がトップで伝えた三菱商事によるアジアの病院事業開始が印象的。同社にとってもこの上ないビジネスチャンス。国内がよくも悪くもないだけに、タイ収束が反転の口火になりそうだ。何より、1989年タイヨシタケ設立から25年のキャリア。すでに投下資本を回収し収穫期。それもタイを拠点に中国、アセアンなど販路を拡大するもの。現地のワーカー260人(単体212人)の大所帯。製品も国産に匹敵し、このほど本社から営業マンを追加投入。早ければ6月、遅くても2Qから流れが一変しそうだ。
2015年3月期(連結)は、売上高63億5000万円(5%増)、営業利益2億3000万円(2.1倍)、経常利益4億8000万円(18%増)、純益3億5000万円(53%増)の見通し。1円復元し21円配当(期末)の予定。設備投資1億円(前期10億円)の計画。前回述べたように、今年2月70周年を迎え事業陽転の節目。会社と社長の運勢が一体だし、今年後半から上昇運で期待をもてる。究極の省エネと耐久性が売り物のレッドマン、トッラップスター、ネクストなど在来品が滅法強い。連結子会社3、持分法適用3社も健闘している。今でも1990年にいち早くJAQに上場し、4150円をつけたのが語り草だ。