一転して慎重 エイケン工業 12月22日 (2010.12.22)
1Q発表が次の手がかり
輸出フィルターに根強いニーズ
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エイケン工業(7265・JQ)は一服。リーマンショックのリバウンド一巡。小動きにとどまっている。これから円高、原油・鋼材高、前期最高になった輸出の反動も考えられるためで、今期は一転減収減益の見通し。高性能オイルフィルター、大型車用フィルター、自動二輪車用フィルターの拡販がポイント。300トンプレス機械の製品・部品受注、熱交換器・バーナー部品拡販もそうで増収確保が課題。その点、前期増加した国内同業者とフィリピンはじめ東南アジア中心に17億円を突破したフィルター輸出が全体の流れを左右しそうだ。輸出は、98年10月期の16億円がピーク。直前期14億6700万円計上し、前期12年ぶり最高になった。円建てで値引き要請がきついものの根強いニーズ。製品に対し評価が高い。このため、今期さらに伸びるとみられる。同社の予想は15億円程度の模様。11、12月全体の感触をつかみかねており、1Q発表(前期3月5日)が次の手がかりになりそうだ。
前期(非連結)は、9.5%増収、74%営業増益、68%経常増益、純益3.9倍。5月28日につぎ9月30日修正した通り。第3工場火災に伴う保険差益2億4000万円を計上し、計画より2.5円上積みして期末15円配当にした。11年10月期(非連結)は、売上高45億400万円(5%減)、営業利益1億3900万円(32%減)、経常利益1億4000万円(35%減)、純益8000万円(70%減)と慎重な見通し。配当は期末12.5円の予定。07年の創業40周年を節目にトレンドが変わる10年。来年は前半上昇運でピークに近い状態という。早馬社長(53)が強い上昇運だけに乗り切るとみられる。