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企業レポート

前期底入れ  大宝運輸  3月25日 (2014.03.24)

採算急ピッチに改善
拠点再編し持ち直す見込み
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大宝運輸(9040)は底入れ。新年度持ち直す見込み。2月から運賃・料金引き上げ交渉本格化。現在8、9割浸透した模様。採算が急ピッチに改善している。過当競争に拍車がかかり昨年10月30日下方修正。2Qに続き需要期の3Q営業赤字。正念場とみられていた。円安進行に伴い輸出関連中心に景気回復。消費税引き上げを控え駆け込みも事実だが、数量増にひきかえ乗務員不足、燃料費高騰、車両代替費用など足枷。懸案が山積し、解決を図る上で昨年11月港・中川支店と弥富営業所を統合し名南支店、1月に春日井支店が黒川支店を吸収し拠点再編に踏み切ったばかり。業務に忙殺されながら、3月9日第30回大宝文化祭で優勝した犬山支店、本社(2位)、岡崎支店(6位)の意欲的な演技が光ったという。30年続いているわけで、テーマも温故知新。大宝文化祭とは何か。何を大切にしなければならないか考える機会になったといわれる。実行委員72人がテーマに沿って準備を進め、マナーを守り規律ある1日。例年、家族や来賓を含め1000人規模に膨れ上がり、第2回から若尾総合舞台、桜木舞台監督の肝煎り。白熱した雰囲気で知られ、はねた後バザー売上高が図書カードになり、地域の小学校に届けられる。運動会(第37回)が雨天中止になり盛り上がった。教育立社の賜物。安全活動を通じて日本一事故の少ない会社、マナー、品質にも定評がある。全日本トラック協会によると、昨年10~12月景況感判断指数が+12(前回マイナス14)に好転。1~3月堅調としても4~6月反動が見込まれ、7~9月予断を許さない。そもそも、米国から10年遅れで施行された90年の物流二法から市場の混乱が始まった。参入条件や最低賃金など規制が撤廃され、運賃がバブルをピークに20年以上下落。業者が3万9000から6万3000社に6割以上増加。業態転換、ベンチャー企業参入の末3PLが台頭した。勢力図に大きな変化がない代わり、業界全体が沈んでいる印象。07年の改正道路交通法で中型免許が必要になり、取得条件が普通免許から2年のためドライバー不足深刻。物流2015年危機が伝えられる。スーパーやコンビニ、ドラッグ、通販、宅配にも支障が出るという。同社の場合、2014年を踊り場に15年から運気好調。名南と新春日井支店がフル稼働すると面白い。4~6、7~9月も期待をもてる。
2014年3月期(非連結)は、売上高92億円(0.8%増)、営業利益7000万円(55.2%減)、経常利益1億円(45.3%減)、純益5000万円(19.8%減)に見直した。配当10円(期末5円)の予定。4Q底入れしたが、支店統合費用もあり持ち出しも考えられる。来期は、売上高横ばい営業・経常2億円程度の感触。1Qから飛ばすという。事故が16件(4倍)に増加したものの灰汁抜け。採算確保、乗務員不足解消に全力を挙げる。小笠原社長(45)が2月から上昇運で心持ち明るくなった。

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