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企業レポート

3Q続伸4Qよし  キムラユニ  2月12日 (2014.02.10)

物流合理化賞を受賞 

ピーク更新射程圏に右肩上がり

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キムラユニティー(9368)は尻上がり。3Q続伸4Qよし。右肩上がりになった。2Q連結累計最高、通期ピーク更新が見込まれるためで、2012年5月発表した中期計画実現に意欲。来期予想に相当する連結売上高430億円、営業利益18億円、経常利益19億5000万円、純益11億4000万円(15年3月期)を目前に捉えた。全体の3分の2を占める物流サービス事業(3Q連結累計60.8%営業増益)が決め手。国内36拠点、海外5か国・8法人など事業所単位の収益改善によるもの。ことに、NLS(ニューロジスティクスサービス)と呼ばれる3PL。毎月会議が開かれ実地検証。文具、医薬品、ネット通販など延べ30社の現場で木村社長(62)が陣頭指揮。困難といわれる課題を克服し採算が大幅に好転した。トヨタ生産方式をベースに地道な改善、徹底した積み重ねが実を結んだという。日本ロジスティクスシステム協会主催の全日本物流改善事例大会2013。同社は、愛知県北西部の大口パーツセンターで自動車の部品ロケーションを再構築。全体の管理点数119万、在庫点数36万といわれる中で主要部品の損傷クレーム1PPM(99.9999%の出荷精度)を達成。審査委員と来場者の圧倒的支持で物流合理化賞を受賞した。前年大阪事業所の受入・入庫作業最適化で努力賞を受賞しており、改善のプロになった印象。どんな条件であれ、自ら率先して問題解決に取り組みシックス・ナインの評価。感動的でさえある。01年に立ち上げ今期71億円の計画だが、次の中期計画で100億円大台乗せ。現場のデータ、ノウハウをIT処理すると精度が上がるため、今後ソフト開発がポイントになりそうだ。一方、昨年12月子会社に迎えたスーパージャンボ。軽自動車の未使用車と中古車を販売し、修理や車検、保険も行う国内最大級の会社。常に約500台在庫を揃え、ひところ「すぐ乗って帰れる」CMで有名。同社は1976年に中古車販売を始め法人、個人に根強い実績。発展のルーツでもあり、その気になれば軽で最大のマーケットができる。事業再構築のきっかけになりそうだ。このほか、天津と広州の中国子会社健闘。北米サウスカロライナ州の土地32万㎡、建物2万㎡を取得。新倉庫建設に乗り出した。2011年(創業130年)を節目に14年安定運。様々な試練を乗り越え独自の世界を切り開いている。

 2014年3月期(連結)は、売上高406億円(5%増)、営業利益15億5000万円(14%増)、経常利益17億円(2%増)、純益10億円(8%増)に修正なし。配当22円(期末11円)の予定。収益改善が進み円安を追い風に強含み。消費税引き上げに伴い来期1Qの反動を見越した経過。物流サービスのほか、自動車・情報・人材サービスが増収になると雰囲気が一変しそうだ。昨年9月末現在、株主数1万人を突破。期待にこたえるという。ピーク更新が射程圏に入った以上、上場来高値(95年1880円)挑戦も時間の問題である。

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