その先へ舵切る サーラ住宅 1月28日 (2014.01.27)
カノンG-Sが口火
80万戸仮説に3年後最高益目指す
サーラ住宅(1405)は踊り場。今、来期一段と体質強化。3年後、最高益更新を目指す構え。今年4月、来年10月の消費税引き上げを織り込んだ。住宅着工80万戸を仮説に事業再構築。徐々に収益を伸ばすもので、45周年にちなみ昨年5月投入した「カノンG-S45」が口火。次世代省エネ基準の建物(Q値2.69)に比べ断熱機能約30%、年間冷暖房コスト約25%改善。100ミクロン以下の微細気泡構造で気密を高め、年明けNマークをつけ「その先」へ舵を切った。外断熱25年、二重通気工法のノウハウを結集したもので、屋根の熱を40%削減する遮断パネルや、乾燥無垢ひのきの家、高耐候シリーズなど耐震・省エネ、安心・資産価値にも踏み込んだ。同社は愛知県で1.2%、豊橋市でも4.8%のシェアといわれるが、40周年の09年長期優良住宅先導モデルが採択され、本格的注文住宅の請負と分譲住宅(土地)・リフォームに傾注。前回述べたように、リーマンショック、東日本大震災、超円高を通じて仕入れ見直し、施工合理化、工期短縮など生産性向上。前期連結最高純益(7億4700万円)を計上した。前期516件受注(請負301)し、今期520件(同270)の計画だが、昨年9月をピークに1Q反動減、2Q年度末にかけて持ち直す見込み。岡崎で築15年のモデルハウス解体ショーが話題になり、近隣の展示場(11)に来場者が多いという。分譲は太陽光とガスW発電、発電・発電量をリアルタイムで確認できるHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)搭載のスマートハウスが人気。今期250件(前期215件)見込んでいる。リフォームは前期7億5000万円程度。住宅事業の4%にとどまるものの30%の高い伸び。延べ1万3000棟データ管理され、10年を目安にメンテナンス。2019年(50周年)前後から市場拡大が見込まれる。さらに、住宅資材加工・販売事業は「東海道こだわりの家づくりの会」に参加した289社と連携。供給のほか流通、設計、施工まで地域型住宅のブランド化に取り組み始めた。前期連結売上高140億円(2.4%増)、営業利益2億7500万円(24.2%増)を計上している。
2014年10月期(連結)は、売上高331億円(2%増)、営業利益10億7000万円(11%減)、経常利益10億9000万円(15%減)、純益6億円(40%減)の見通し。配当35円(中間15円)の予定。躊躇している見込み客に対し、消費税は待っていても上がるとアドバイス。いいものを残すため、パワービルダーと一線を画し価格競争しないという。連結売上高339億円、営業利益13億2000万円、経常利益13億6000万円、純益8億1000万円(2016年10月期)が当面の目標。3年で純益更新なら、上場来高値(05年1610円)更新も視野に入る。