証券ビュー

企業レポート

3Q発表楽しみ  アイカ  12月30日 (2013.12.27)

2Qから土曜も出勤 

昨年10月以来タイムリーな追い風 

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アイカ工業(4206)は好調。予想以上の折り返し。2Qから土曜も出勤という。国内建築市場の現状を物語るもので、住宅のほか教育・医療・介護施設など非住宅関連も確り。海外でもAAP(アイカ・アジア・パシフィック)が計画を上回り出来過ぎという。前回述べたジャンプ計画。2016年(創立80年)に向けたもので連結売上高1500億円、経常利益170億円、海外売上比率30%が目標。これに対し、今期の修正予想で進捗率を計算すると、売上高92.7%、経常84.1%、海外94.7%。4Q駆け込み、来期の反動を加味しても、4年後はおろか初年度で射程圏。スタートダッシュになった。昨年10月、ダイネアのアジア太平洋部門子会社譲渡(133億円)が口火。同12月、現政権発足に伴う金融・財政・成長戦略など円安株高。さらに、五輪招致や消費税引き上げも追い風となりタイムリーに決まった。ちなみに、ダイネア子会社の譲受価格1億5000万ユーロを時価換算すると約210億円。1年がかりで決定し、これまでの蓄積(現預金331億円)から40%拠出した英断によるもの。僅か1年で予想外のプレミアムがついた。今期の連結営業利益は5年で倍増の見通し。気になるので社運を調べると来年も順調。小野社長(57)は努力家で先読み。再来年から再び上昇運。来年、材料含みという。消費税引き上げが尾を引くとしても、2020年五輪、27年リニア開業に大阪が食い下がり支援材料。海外も来年4月、アイカバンコクにHM(工業用接着剤ホットメルト)生産設備を導入し、アイカインドネシア新工場が竣工の見込み。旧ダイネア8ヵ国17工場と補完関係にあり、アセアン、中国、インド、台湾・韓国を結び相乗効果が注目される。旧ダイネアから唯一執行役員になったペア・ハガ氏(50)が活躍。現場に強く高い評価という。

 2014年3月期(連結)は、売上高1390億円(37%増)、営業利益141億円(17%増)、経常利益143億円(13%増) 、純益80億円(5%増)に見直した。3Q発表(前回1月31日)が楽しみだ。配当は38円(期末19円)の予定。設備投資45億円(前期47億円)の計画。前期未達の海外既存事業86億円(計画80億円)、新分野56億円(計画通り)実現に意欲。敢えていえば、AAPの相乗効果と成長市場になった補修・補強の取り組みが課題。施工まで手が回らないという。直近の環境配慮型製品90.2%。話題になったのが、きらきら光る化粧版。大幅に精度を高め、より立体的な光沢が特色という。改良、改善の積み重ねが同社の真骨頂。かなりの水準訂正が見込まれる。

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