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企業レポート

統合半ば  ktk  12月4日 (2013.12.03)

需要期の3Qに注目 

循環型の最適調達目指すモデル

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 ktk(3035)は脱皮中。青雲クラウン統合半ば。事業再構築に明け暮れている。前期3、4Q統合を反映。負ののれん益1億6700万円を除き計画未達。1Qも厳しいという。リサイクルトナーが2年前38万本をピークに現在1割程度落ち込んでいるのが主因。前回、昨年12月21日新体制を立ち上げ、アベノミクスによる政策転換が追い風と述べたが、27日予定している1Q発表が新たな手掛かり。通期で増収を確保。主力のサプライ事業(前期連結営業損失1000万円)が黒字転換すると反転する。今回の再構築は、子会社が生産するリサイクルトナーを川上に、卸と物流クラウン、直販ktkを川下に顧客の期待にこたえるもの。循環型の最適調達を目指すビジネスモデルという。グループ連携、プラットホーム共有も急ピッチ。10月稼働した愛知県小牧市の新鋭物流センター業務委託が一例。クラウン創業138年、ktk設立42年の顧客が相手。前者はカシオ、キングジム、マックス、住友スリーエム、シャチハタなど主仕入先。後者も全国23拠点延べ1万2000社の法人顧客を持つ。事実上、クラウンの顧客がリサイクルトナーを受け入れると統合が成功する仕組みだ。同トナーの市場3%成長、リサイクル率26%といわれ、ニーズに手ごたえ。このため、今、来期仕込み次第でもう一皮むける。イオンが2013年度から3大都市圏で低価格文具3万品目を3割引き。20年度100店体制によるといわれ待ったなし。予想されるインフレ、消費税引き上げを加味すると、需要期の3Qが注目される。

 2014年8月期(連結)は、売上高170億3000万円(36%増)。営業利益5000万円、経常利益5300万円、純益1100万円の見通し。配当は期末2円の予定。慎重な印象であり上振れを期待したい。電子署名や暗号化サービスソフト、クラウド型メールセキュリティなどソリューション事業(前期連結営業利益4600万円)も隅に置けない。現在2億5000万円の規模ながら倍増が目標という。統合初年度の前期から3年がポイント。目指すのは垂直統合型ビジネスモデル。実現すると、人材、インフラ、財務も一新。来年から2年やるだけの価値がある。

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