ポジティブ 岡谷鋼機 10月12日 (2010.10.12)
リバウンド一巡し踊り場
後半下振れしても持ち直す
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岡谷鋼機(7485)はリバウンド一巡。踊り場に入った。1、2Qエコカー減税や家電エコポイント、鉄鋼・電子部品の輸出が予想外で上振れしたが、3Q以降政策支援打ち切り、世界景気減速、円高株安などブレーキ。通期予想の修正を見送った。2ヶ月ぶりトン3万円割れになった鉄スクラップが一つの手がかり。国内のほかアジアの鉄鋼輸出も伸び悩み、高・電炉メーカーともに生産調整。「影響がわかるのに来年2月までかかる」(岡谷社長)という。NaITOやポーランド現地法人など1、2Q息を吹き返した子会社も一服。9月10月792円(連結1株当たり純資産1433円)の安値をつけ、市場は「2番底」を打診している。
直近2期、リーマンショックを吸収し黒字確保。4月8日述べたように連結総資産圧縮(前期14%減)、損益分岐点低下。2Q累計も総資産が締まり体質が改善した。今期は3月子会社になった六合エレメック(売上高140億円)が寄与。8月に開設した重慶の拠点(中国で9番目)もスズキのタクシー1万台生産支援が皮切り。尖閣沖事故で気をもんだが心配ないという。情勢変化に対応し現場サイドで信頼関係ができれば問題ない。同社にとって中国、東南アジアは74年立ち上げたタイ子会社以来のフロンティア。09年(創業340年)が節目になったが、踊り場を抜けると海外取引(2Q累計25%)が一段と増えそうだ。
2Q累計(連結)は、17%増収、営業利益41億3900万円、経常利益51億5700万円、純益28億8400万円と2期ぶり黒字転換。前期3Qから反転し予想以上になった。鉄鋼、情報・電機、産業資材、生活産業そろってバランスを取り戻している。
11年2月期(連結)は、売上高6300億円(13%増)、営業利益60億円(3.5倍)、経常利益同(2.7倍)、純益30億円(4倍)と当初のまま。配当は22円(中間11円)を据え置く予定。設備投資26億円の計画。12月ベトナムに建築用鋼材工場を建設。小ぶりなものが多い。今年社運がいいだけに、踊り場もポジティブな印象。後半下振れしても持ち直すとみられる。