3、4Q強含み シロキ 11月25日 (2013.11.22)
前期出遅れ巻き返し
モノをいう今、来期の仕込み
シロキ工業(7243)は巻き返し。1、2Q上方修正。持ち直した。得意先の生産台数増加、改善活動積み上げによるもので、通期でも減益幅後退。3、4Q消費税引き上げを控え強含みとみられる。国内市場縮小、中国の落ち込み、北米準備費用など前期連結53%営業減益。今期は付加価値の高いシート製品の減収が足を引っ張っている。しかし、中国が尖閣の8割まで戻し北米も上向き。東南アジア(2Q連結累計78%営業増益)が稼ぎ頭に変わりない。米国の本格稼働、国内700億円(前期795億円)体制が課題という。今期の設備投資66億円(前期59億円)の計画。来期も同水準の模様で国内再構築、海外主戦場の構え。3月立ち上げたインドネシア工場、タイ第2工場稼働を目安に2015年度が楽しみ。トヨタの連結対象だけに今後ピッチが上がると見た。一例が約2億円投入し来年1月稼働予定の東北シロキ。国内5工場と取引先の完成工場を結ぶ「サテライト工場」。半製品を運び現地仕上げが特徴。中国でも暮れに採用される見込み。投資負担が軽い上、物流費も改善するため、軌道に乗ると価格競争力に跳ね返る。国内売上高700億円で黒字を出すビジネスモデルの先駆け。北米やアジアの雛型になりそうだ。雛型といえば、名古屋工場。シート製品ラインの自動化が進み汎用性断トツ。量の変動をこなし現場をリードしている。一方、自己資本比率51.5%(2Q連結累計)。実質無借金になった。33.9%(2010年3月期)からどんどん上がっている。11年4月、47年振り東急と入れ替わりトヨタが筆頭株主になる旨を発表。持分法適用となり大幅に好転した。さらに16年(70周年)にかけて改善しそうだ。
2014年3月期(連結)は、売上高1155億円(5.1%増)、営業利益22億円(12.2%減)、経常利益23億円(24.9%減)、純益14億円(11.8%減)に見直した。配当5円(中間2円)を据え置く予定。来年1月まで想定より上振れ。4Q強含み、来期反動減の見通し。タイが健闘し異彩を放っている。来年から2年調整運だが、負の要因が一巡し前向き。前年度出遅れたが、2012年5月発表したビジョン21、ローリングプラン(2012~16年)に対し今期巻き返し。トヨタグループの殿(しんがり)だけに中長期化ける。今、来期の仕込みがモノをいいそうだ。