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企業レポート

もうひと山 三ツ知   8月9日 (2010.08.09)

トヨタ車の回復が主因

ピンチがチャンスに変わる

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三ツ知(3439・JQ)は堅調。前期、連結売上高がピークの8割まで戻り大幅増益。50円配当を実施。びっくりした。今期慎重だが、シロキ工業(前期連結構成比51%)と連携。もうひと山ありそうだ。5日トヨタ1Q発表でも明らかなように、海外でトヨタ車の回復が主因。リコール問題を吸収しただけに強い。事実、シロキ工業は今期連結二ケタ増益の見通し。8月5日上方修正している。それに鍛造設備の北米、タイ移管も手がかり。前期ゼロベースでコスト構造を見直し、採算が大幅に改善している。このため、円高、政策減税・補助金打ち切り(9月)、鋼材値上げ、さらに償却負担増など織り込み済み。予想ほど落ち込まないとみられる。4月30日1370円をつけ、下げ幅の3分の1戻した。5月から一服しているが、半値戻し1730円が次の目安になりそうだ。

前期(連結)は、8%増収、営業利益3.4倍、経常利益3.6倍、純益4億4600万円。計画を大幅に上回った。1Qを底に昨年10月29日、7月29日の修正でも明らか。2Qからシート部品中心に活気を取り戻した。海外売上高は16億円(8%減)にとどまったが、タイを足場にアジアが伸びると面白い。

11年6月期(連結)は、売上高89億1400万円(5%減)、営業利益6億400万円(20%減)、経常利益5億7900万円(24%減)、純益3億4800万円(22%減)の見通し。配当は3期前の40円(中間20円)に戻す予定。13年(50周年)を前に再びビジネスチャンス。今年は穏やかな上昇運。前期の急回復でピンチがチャンスに変わった。むしろ、特定取引先、海外、価格競争などリスクにさらされ免疫がついた。1Q発表(昨年10月30日)が待たれる。

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