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企業レポート

3Qがポイント  一六堂  11月13日 (2013.11.12)

老舗屋」でお蔭参り  

由緒ある食品メーカー勢揃い

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一六堂(3366)は3Q反転。持ち直す見込み。4Q年末・年始の書き入れ時で期待をもてる。前期最高の反動から1,2Q下方修正。9月まで落ち込んでいた既存店が10月に上振れした模様。地盤の八重洲に9月17日「銀の月」、「鳥彩」、「のど黒屋」。11月8日「老舗屋」オープンも支援材料。前回述べたように、3Qがポイントになりそうだ。直近81店舗(2Q末79)。全店黒字を実現した前期、出来上がった印象もあり踊り場。今、来期の仕込みが次の10年を左右するとみられ、新業態の「老舗屋」が新たな手掛かり。江戸時代をテーマに創業100年以上の食品メーカー(28)が勢揃い。一流の品質が呼びものだ。中でも、鳥井商店ことサントリー(創業1899年)と白雪の小西酒造(同1550年)が出色。前者は創業者、故佐治敬三の遺影、山崎蒸留所など由緒ある写真や直筆を提供。後者も伝統の商標や黒光りした柱など往年をしのぶもの。酒類のほか肉、豆腐、鰹節、海苔、梅干、漬物など本物が続々登場。通、左党をうならせる。日本橋界隈に老舗が多いのも事実だが、由緒ある28のブランドを一堂に揃え賑々しい。ちなみに、今年の式年遷宮で伊勢の参拝客1000万人突破する見通し。江戸風情が受け、おかげ横丁の人気もご時世の反映といわれる。同社の場合、03年新潟を口火に漁港の買参権取得が発展のルーツだが、丁度10年後の今年、28の老舗に認められ、お蔭参りが幕を開けた。柚原社長(46)の提案といわれ、何が何でもお客、取引先の期待にこたえるという。客単価5000~6000円、主力の八吉と肩を並べる水準。半年、1年して2号店の声がかかれば成功。3Qから締まってきた。このところ、新橋の一棟借り(6店舗)八重洲、有楽町がベスト3。名古屋の2店舗も10位前後で健闘の様子。ひところ吹いた円安株高、東京五輪など追い風一巡。自前で踊り場脱出のカードを切った。2015年(設立20年)から次のステップ。06年19、08年17店舗M&Aをこなしただけに今、来期正念場。「老舗屋」をモノにするとこれから10年楽しみだ。

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