子会社がリード ダイセキ 10月22日 (2013.10.21)
予想上回る折り返し
今、来期願ってもないポジション
ダイセキ(9793)は連結好調。予想を上回る折り返し。子会社がリードしている。前回述べた円高修正、リフレ政策によるもので、不動産取引や建設受注増を口火に環境ソリューションが7、9月上方修正。円安と市況反転を手掛かりに廃バッテリー、鉛リサイクルのMCRフル操業。20億円投入し来年3月ハイレベルの新鋭設備が稼働する見込み。さらに、大型タンク洗浄のシステム機工も活況。能力20億円といわれる現有設備に30億円受注を取り込み嬉しい悲鳴。選別受注に踏み切った。一方、本体が半年、1年遅れの印象。製造業の現実を物語るもので、円安をきっかけに底入れしたものの、国内生産回復途上。1、2Q関東が4、5%プラスに対し関西は3、4%マイナスの模様。リーマンショックから7%落ち込んだ単価が戻らないという。前期大阪府と兵庫、香川県で始めたガソリンスタンド、カー用品など小規模事業者の廃油回収。石油協同組合単位で5%程度の伸び。実績をもとに横へ広がり、廃バッテリー回収にもつながるだけに全国展開。時間をかけて地道、着実に取り組むという。ルートが製造業の大口顧客と複線になりシェアアップ。リサイクルに弾みがつきそうだ。全国6拠点のうち九州のバランスがいいという。回復が半年、1年遅れとはいえ業界大手の一角。廃油、汚泥処理の技術力に定評。リサイクルが最大の魅力。循環型社会にマッチするもので、優秀な新卒、院卒が集まるようになった。首相の要望によらずベアを実施、賞与を支給。勤務地が子会社を含め国内を出ないところも魅力のようだ。今後、既存事業のシェアアップ、南関東に7つ目の処理拠点、関連する新規事業取り込みが課題。2015年(創業70年)から10年、2度目の事業確立期とみられ、連結売上高500億円突破。事業100年、1000億円も視野に入る。
2014年2月期(連結)は、売上高395億円(9.6%)、営業利益66億円(22%増)、経常利益67億円(21%増)、純益36億2000万円(20%増)と修正なし。配当20円(中間10円)を据え置く予定。設備投資28億円(前期33億円)の計画。五輪招致、リニア開業も環境ソリューションにとってビジネスチャンス。原発汚染、放射線遮蔽に再生鉛も引っ張り凧。子会社がリードして本体をかつぐいい連携ができた。2014、15年上昇運だけに、連結最高益(08年2月期51億円)更新も考えられる。リーマンショックから5年、願ってもないポジションにつけた。