前期最高の反動 一六堂 10月16日 (2013.10.15)
3、4Q巻き返す見込み
人財育てば今後10年伸び盛り
一六堂(3366)は一服。前期連結最高、有価証券売却益の反動。1、2Q下方修正した。大型宴会、二次会減少に伴う席効率の低下が主因。8月に3店舗閉鎖、9月にも2店舗閉鎖を決め減損5700万円計上。2Q末79店舗になっている。しかし9月17日、地盤の八重洲に銀の月、鳥彩、のど黒屋3店舗同時オープン。11月には「老舗」をネタに新業態が近隣オープン。3、4Q巻き返す見込み。前半円安株高、後半五輪招致の風が吹いたものの、都心の呼び込みや客引き予想以上。前回述べたように、今期も厳しいという。景気に明るさが戻り、有効求人倍率がリーマンショック前の水準を回復。同ショックに伴う不採算店の閉鎖が一巡し出店増加によるもの。現在、外食業界は半数以上が人手不足という。日本フードサービス協会によると、2011年7月以来全国の飲食店舗数が増加に転じた。同ショック、東日本大震災がふるい。7年後、五輪開催が決まり競争に拍車がかかっている。同社の場合、島根・新潟の10漁港と宮城塩釜漁港の買参権、大田青果市場の買参権が最大の魅力。設立からわずか18年で東証一部に上場。前期、全店黒字を実現した。2015~25年度(30周年)にかけて事業確立期。むしろ、五輪後に真価を問われる。このため、人材育成に傾注。柚原社長(46)は社員に対し、嘘をつくな。ずるい事をするな。約束を守れ。ただそれだけでいいという。10年前、単体売上高が10億円から20億円に2年で倍増。05年4月、名証セントレックスに上場して今日の足場を固めた。現行の漁港買参権によると、200店舗まで拡大できるという。
2014年2月期(連結)は、売上高92億3300万円(8%減)、営業利益3億7600万円(51%減)、経常利益5億2300万円(同)、純益2億3600万円(53%減)に見直した。配当は記念4円を落とし18円(中間9円)の予定。2Q連結累計9.6%減収、68.1%営業減益で折り返したが、3Qに入り持ち直した模様。4Q需要期だけに3Qがポイントになる。2Q末79店舗中76店舗が首都圏主要ターミナル駅、山手線沿線主要駅にあり、日本をリードするビジネスマンが顧客。2014年を踊り場に15年上昇運だけに気になる。4月25日913円を高値に半値押し。初動とみれば倍返し。3Q以降締まるのが条件になる。人財が育てば今後10年伸び盛りだ。