9月25日上方修正 アスカ 10月7日 (2013.10.04)
にわかに視界広がる
リーマン5年、最大の難関突破
アスカ(7227)は堅調。前期持ち直し、今期事実上一服。9月25日上方修正した。3月28日、6月27日の見直しに次ぐもので、当初厳しい見通しに対し円高修正が主因。トヨタ、三菱自の収益回復によるもの。このほか配電盤、ロボットシステム、モータースポーツ、さらに人材教育事業すべて3Q連結累計営業利益を計上。リーマンショックから5年、最大の難関を突破した。現在、海外で次世代の仕込み本格化。日系自動車メーカーの現地生産に呼応するもので、北米、中国のほかメキシコでもロボットの引き合い旺盛。7月に米国工場を移転増強する一方、中国の事業が順調に拡大。来年1月インドネシア工場立ち上げる予定。2013年(60周年)が転機になりそうだ。一方、国内の生産減少が泣きどころ。足もと悪くないが、秋口以降回復に期待。それでも来年3月まで見通しがついた模様。主力の自動車部品事業。3Q連結累計91億2700万円(14.6%減)にとどまり、営業利益わずか345万円。ぎりぎり持ちこたえているのが現状。来年から3年上昇運だけに海外の仕込みが芽を吹くとみられる。今年1月WPAL(対麻痺者の歩行補助ロボット)を発売。当初リハビリ病院向け臨床研究が対象で実績待ちだ。モータースポーツ、人材教育同様に新規事業に見どころ。3Q連結累計は、従来の自動車部品や配電盤事業にひきかえ、ロボットシステム、モータースポーツ、人材教育事業が営業利益で圧倒している。
2013年11月期(連結)は、売上高188億円(4%減)、営業利益3億3000万円(28%減)、経常利益5億4000万円(7%減)、純益2億7000万円(1%減)に見直した。6月27日の修正予想に対し4%増収、22%営業増益。為替差益1億4000万円が印象的。これを除くと期初予想に見合っている。配当9円(期末5円)の予定。設備投資10億円(前期7億5600万円)の計画。2011年2月に就任した杉本社長(66)が15年から強力な上昇運。国内、海外挙げて今、来期の仕込みにかかっている。5年の長大トンネルを抜け、にわかに視界が広がってきた。