今期1Qがポイント
高齢化進み宅配需要伸びる
ショクブン(9969)は反転待ち。震災を受けて大底圏に入った。消費者の節約、業界の価格競争、調達難の食材も響いているためで、前期5年ぶり純損を計上し3円減配。今期巻き返す構え。例年需要期の3Qが焦点になる。同社の場合、最高純益(00年3月期3億4100万円)から今日まで連結売上高115億円で頭打ち。伸び悩んでいる。コンビニ、デパート、ファミリーレストラン、ファーストフード、ネットでも食事宅配が広がり、最近弁当、総菜、野菜の宅配さえ見かけるようになった。食品産業は98年の93兆円をピークに07年81兆円。直近80兆円といわれるが、このうち目立って伸びているのが宅配市場。同社は07年に30周年を迎えた大手。あらゆるノウハウを持っているが、過去10年成功体験を後発業者に吸収された印象。昨年3月バローと業務・資本提携を解消し、同7月川瀬社長復帰(会長空席)。何か起きるはずだ。宅配需要は高齢化が進みさらに伸びるとみられ、30年前の構図と変わっていない。94年に上場来高値2830円をつけている。レギュラーメニュー、ヘルシーメニュー、特売、業務用、治療食、ネット通販挙げて巻き返し。17年(40周年)にかけてもうひと山考えられる。
11年3月期(連結)は、1.5%減収、28%営業減益、36%経常減益、純損1800万円。計画を下回った。昨年10月29日、4月28日の修正発表によるもの。減配したが、優待(1000株以上の株主に対し半期8000円通期1万6000円相当の自社製品)は従来通り。1Q(昨年7月30日)、2Q発表(同10月29日)が注目される。12年3月期(連結)は、売上高113億4000万円(6%増)、営業利益4億100万円(65%増)、経常利益2億8100万円(92%増)、純益1億2500万円の見通し。配当は7円(中間3.5円)を据え置く予定。設備投資1億円(前期2億7200万円)の計画。社運は、今年踊り場。前半に分があるという。1Qがポイントになりそうだ。