証券ビュー

企業レポート

震災対応が鍵   サンゲツ   2011年5月20日 (2011.05.20)

復活のきっかけつかむ

単体売上高と照明器具が目安

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サンゲツ(8130)は復活。前期きっかけをつかんだ。期末大震災に見舞われながら4期ぶり連結増収。採算も改善しているためだ。今期以降、単体売上高1000億円回復(前期972億円)、照明器具事業(同営業赤字7500万円)の黒字転換が軌道入りの目安。主要仕入れ先が被災したほか、仙台店も甚大な被害を受け、むしろ震災対応が鍵を握っている。基本的に昨年6月から9ヵ月連続改善した住宅着工が手がかり。7、8ヵ月後インテリア需要にはね返るためで、主力の壁紙と床材が堅調なほかカーテンも底入れ。単月で3月2.4%落ち込んだものの、4月以降累計5.6%切り返した住宅着工も支援材料。リフォームや商業施設、オフィス需要など挙げて1~2Q踊り場とみられ、3~4Qビジネスチャンスにつながる。今期は白紙予想が4分の1といわれ、同社も含め4分の3が業績見通しを開示。ひところ動揺したが、おしなべて冷静である。震災後の経緯によると、4月に8年ぶり大阪ショールームをリニューアル。大阪から九州にかけて西日本がリード。非観人気が根強いだけに逆の目も考えられる。

11年3月期(連結)は、3%増収、27%営業増益、25%経常増益、35%増益。計画を上回った。災害損失1億6400万円計上したが、トータル3億円程度の見込み。当面、商品の安定供給が最優先課題という。12年3月期(連結)は、売上高1170億円(4%増)、営業利益77億円(7%増)、経常利益80億円(6%増)、純益46億円(8%増)の見通し。配当は75円(中間37.5円)を据え置く予定。ちなみに、単体の売上高1000億円、照明器具事業40億円(営業利益1億円)の目論見。安定から成長路線に戻りつつある。社運を調べると、13年(設立60年)が次世代の節目。今年は乱気流が発生し後半注意。前半打つ手にかかるという。3月15日1501円を安値に反発したが、続伸予想や1株当たり連結純資産(2943円)に対し戻りが鈍い。1~2Q新たな材料がほしいところだ。

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