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企業レポート

徐々に浮上 ノリタケ 6月11日 (2013.06.10)

申し分ないポジション
新社長を後継者に収益好転

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ノリタケカンパニーリミテド(5331)は浮上。徐々に持ち直す見通し。今、来期逆回転の反動が予想される。リーマンショックから間もなく5年、事業再構築に傾注した種村社長(65)に代わり、4月22日小倉新社長(62)を後継者に内定したのが印象的。えてして次期社長が収益好転の手柄をさらうケースが多い。同社の場合、前期連結83億円、今期同60億円の設備投資が決め手。タイ、中国、米国など海外事業拡大、本社工場の三好移転、新製品の開発・開拓など次世代のインフラが続々稼働。昨年11月から半年、ニクソンショックから40年続いた円高が円安に転換し定着したのも手掛かり。円ドル90円(前期80.1円)が基準レート。1、2Q予想を上回ると期待をもてる。連結売上高の40%を占め、景気に敏感な工業機材がバロメータ。前期354億円(営業利益9000万円)に対し、今期375億円(同3億円)の計画。8月2日1Q発表の予定だが、円安に伴う自動車1割増産が支援材料とみられる。一方、ルーツ食器の底入れも不可欠。前期83億円(営業損失4億5000万円)に対し、今期90億円(同3億円)の計画。90%スリランカで生産され40年の実績がモノをいう場面。100億円が損益分岐点といわれ胸突き八丁に差しかかった。前期減収の影響が大きく3、4Q苦戦。円安に救われた面もあり増収が鍵を握っている。中期計画(3年)によると、2014年の創立110年再スタート。次世代インフラによるもので、これまで10年200年を迎えるためのプラットホーム。今後、海外事業比率50%(前期売上高35%、生産15%)が目玉になる。
2014年3月期(連結)は、売上高920億円(2%増)、営業利益6億円(9.3倍)、経常利益15億円(31%増)、純益10億円(39%減)の見通し。配当8円(中間4円)を据え置く予定。新社長がエンジニアで技術系社員を営業の第一線に投入するという。人材活性化を促し、工業機材の販路拡大につながる。中期的に燃料電池用ガラス製接着剤の開発も営業と一体になって回り出す。会社が来年から長大運。新社長も多忙な上昇運。ベクトルは、本社工場跡地再開発を含め申し分ないポジションにある。この上、社員のモチベーションが上がると上方修正。1、2Qで決まりそうな雰囲気になってきた。

 

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