1、2Qが問題 東洋電機 5月28日 (2013.05.27)
来期以降フル稼働も
次世代のインフラ回り出す
東洋電機(6655)は一進一退。1、2Q出遅れ気味。3、4Qアタリがくると大きい。来期以降フル稼働も考えられる。昨年6月トップが21若返り新体制。次世代のインフラを立ち上げているためだ。2月5日5億円投入し春日井工場内に新工場、本社事務移転を決めたほか、同26日バンコク東50キロの地点にタイ子会社を設立し年度内稼働の見込み。前回述べたように南京子会社と連携し、中国やアセアン向け10、20年後を睨んだ海外拠点。中国のエレベーター市場がひところ40万台、世界の半分を占めたように、やがて投資ブームといわれる。3月6日発表された組織変更と人事異動もユニーク。これまで縁の下の力持ちが評価されモチベーションアップ。中でも初めて女性係長が2人誕生し別人の活躍ぶりという。さらに、社長直轄の研究、開発製品が手掛かり。無線式モニタリングシステム(マジック・ビー)を実用化し。6月にも発売する一方、太陽光発電システム向け低圧絶縁変圧器、水中可視光通信など2015年(創業70年)にかけて逐一製品化。国内再構築、中国・アセアン拡販、新規事業稼働など次世代のインフラが回り出す見込み。政権交代に伴う円安株高が追い風。金融と財政は時間稼ぎだが、同社の場合、前期から成長戦略に着手し2期目。めいめい現場体験を踏まえベストメンバーで臨む構え。国内シェア7割といわれるエレベーター用センサ、イーサネット空間光伝送装置、省配線型搬送コントローラなど生産設備支援で今、来期ビジネスチャンス。消費税1年延長説も伝えられ、住宅投資、リフォーム繰り上げに設備投資が乗るか焦点。株は大回り3年といわれ、同社も2015年までに新体制が結果を出す見込み。1、2Qが問題である。
2014年3月期(連結)は、売上高90億1100万円(10%増)、営業利益4億4900万円(71%増)、経常利益4億5400万円(39%増)純益2億3500万円(3%増)の見通し。配当8円(中間4円)を据え置く予定。設備投資4億8300万円(前期1億2800万円)の計画。前期在庫減や為替差額など体質改善。南京子会社は踊り場だが、タイ子会社がタイムリー。次の流れができた。97年の公募価格(480円)奪回が目標になる。