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第2幕 中京医薬品 6月15日 (2011.06.15)

レポートスペシャル

拡大路線を軌道修正

モンドセレクションW受賞

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中京医薬品(4558・JQ)は脱皮。第2幕が上がりそうだ。ピーク93から68に統廃合した営業拠点、3倍に増強した本社新プラント5月稼働(売水事業)、米津配置営業統括本部長の取締役就任(6月29日予)など新たな手がかり。3・11に仙台南、八戸、宇都宮営業所とフランチャイズ岩手中京医薬品 宮古、釜石、大船渡営業所、同いわき中京医薬品が被災。八方手をつくして復旧にめどをつけ、引き締まっている。直前期に拡大路線を軌道修正。内容を重視しているためで、前期収支が大幅に改善した。5月24日に売上高1、2位を占める「Hiグルコサミントゥデイα」、「HiDHAトゥディ75」が『2011年度モンドセレクション金賞』を受賞したのも支援材料。初めて応募しW受賞。15年前に発売され、改良を重ねた商品で、ゆうに年10万個をさばくという。同セレクションは、1961年ベルギーのブリュッセルに設立された国際的な品評機関。食品のノーベル賞といわれ、銅、銀、金、最高金賞が顕彰の対象。山田社長(66)が受賞式に出席した。同社と配置薬契約するか、ネットショップでも購入できるという。受賞まで計画を下回っていた売上高が盛り返すか注目されている。1年余りでセールス約500人が400人体制。商品もリストラの対象で粒選り。若手の台頭もみられ、ひところ35万といわれた得意先も26万世帯にしぼられた。祖父母の代から続く固定客。江戸時代に富山で発祥した置き薬。最近では、モンゴルやタイでも初期治療の有効性が認められ普及し始めている。国内では、規制緩和によりドラッグやコンビニなど市場参入が相次いでいるが、配置薬は、いつも手元にあり、使った分だけ後払いなので安心。Face To Faceのお付き合いによって生まれる信頼関係がなによりの強み。また、フランチャイズを含め得意先2万(直営6,500)といわれる売水事業も11年目を数え脱皮の対象。前期の売上高は4億1100万円で横ばいだが、営業利益3767万円(2.2倍)に好転。これが「赤い箱」26万世帯に逐一浸透すると本格的になる。現在東海3県中心に2ウェイの往来だが、広域1ウェイも検討。糊代が相当ありモノにすると大きい。

11年3月期(非連結)は、10%減収、38%営業増益、34%経常増益、66%減益、昨年10月29日、5月6日の修正発表によるもので、営業、経常利益が予想を上回った。係争中の支払債務に対し、半分の8600万円を訴訟損失引当金として計上。現在訴訟中で逆転も考えられる、5月31日に自己株60万株を消却した。12年3月期(非連結)は、売上高67億5000万円(0.7%増)、営業利益2億4000万円(0.8%減)、経常利益2億6000万円(2%減)、純利益1億2000万(4.1倍)の見通し。配当は5円(中間2.5円)を据え置く予定。

設備投資は本社の新プランと約1億5000万円投入し一服。1ウェイルート開拓が拡販の鍵を握っている。09年(創業60年)が時勢代の節目とみられ、10、11年鬼門通過現象。社運を調べると、今年努力すれは来年結果が出るという。自助努力、モンドセレクション受賞が伏線と考える。