証券ビュー

アンコール伊勢町

首相退陣から復興相場 沈みそうで沈まない日本が無気味 (2011.08.01)

  8月2日を前にポジション調整しきり。まさかのトレンドに備える動き。荒れ模様になっている。米議会が連邦債務上限引き上げを採決しても問題解決にならないためだ。7月28日、米5年債CDS保証料率が0.62%に上昇。同1年債はピーク更新。いくら織り込んでも万一に弱い。FRBが追加緩和を6月で打ち切り、7月21日ギリシャ2次支援をきっかけに禁断症状が出始めた。米欧は地獄の1丁目。金融仕込みのステロイド漬け。消耗戦に陥っている。リーマンショック3年目で息が上がってきた。ギリシャ、米国も現状維持が困難になり、痛み止めを打って問題先送り。円ドル80円割れからカウントダウンが始まった。日本にとっても辛抱のしどころ。震災、原発事故が駄目押し、とどめといわれ、陰の極に入ったとみられる。相場は限界になると向きが変わるという。玄人筋によると円ドル74円、日柄で来年2月が目安。08年12月2.04%を底に反転した米10年債を黄金分割で計算したもの。双方耐えられないレベルに達し、これまで40年続いた円高と20年デフレが向きを変える。つまり、円安・インフレに転換。その後、162ヵ月(13年半)続くという。しかし、震災に伴う大幅安から現在まで自律反発途上にあり、円ドル77円台の吹きさらし。通常19ヵ月といわれる反転を当てはめると、来年10月までリバウンド。市場は、15~30兆円といわれる復興需要を織り込む見通し。19ヵ月に限らず、19週、19日。はては、19年もマーケットの循環サイクル。念のため調べてみると、今年は3月以降満月買いの新月売り。直近でも7月15日満月買い、31日新月売りのコース。してみると、難関の8月は14日満月買いに対し29日新月売り。経済関連統計を分析するよりわかりやすい。この相場来年2月まで調整し、同3月から10月まで高いという。その際、日経平均1万1500円に相当な抵抗帯があり、せいぜい1万2000円で頭打ち。中間反騰にとどまるようだ。問題は2013年。FRB創立100年にあたり、12月22日のフォトンベルトも気がかり。もたれ合う米欧信用不安が長期金利の上昇によって顕在化。一時的にハードランディング、ないしパニックが予想される。しかし、海外には資金が溢れ返っておりミニパニック。40年円高・20年デフレの反動。ハイパーインフレに程遠い。

 日経平均は68円安。9833円の引け。前日述べたように月足往って来い。8月に波乱場面を迎える。出来高19億4700万株、売買代金1兆2600億円。1Q発表が相次ぐ中で後場ほとんど見送られた。持ち駒で■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■(****)などしっかり。■■■■■(****)は1万5500円を8月に持ち越した。気になるのは、■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)など商社の反転ぶり。円高、円安の潮目に際しビジネスチャンス。商事は29日に1Q発表したが、伊藤忠8月1日、物産同2日の予定。米債務上限引き上げ問題は、8月2日を口火に15日前後ヤマ場。その後も「合意」を持ち越し、米国債やNYダウ、金先物、為替など相場の材料になる見込み。米欧は40年円高、20年デフレでも沈みそうで沈まない日本が無気味。物故した小松左京によらず、日本は震災、原発事故から立ち直る。これから半年、円高デフレと円安インフレの潮目。首相退陣から復興相場が始まる。(了凡)