最後の円高勝ちいくさ 8月2日からまさかのトレンド (2011.07.29)
28日、起き抜けNYダウ198ドル安で決まり。ナスダック75ポイント安、金先物1.7ドル安、シカゴ9月物9910円という。日経平均は100円安前後で売り物を吸収しもみ合い。引けを見ると、7日に1万0137円をつけたものの7月往って来い。6月が渋い陽線だけに8、9月もNY任せ。3月の震災で値幅、以来4ヵ月日柄整理しており心配ない。米欧は7月から地獄の1丁目。まさかのトレンドに入ると述べた。21日ギリシャ2次支援、8月2日米連邦債務上限問題を巡るもので、27日明らかになった米耐久財受注やベージュブックにも禁断症状じわり。ドル・ユーロ相場は、米欧信用不安の消耗戦なっている。金融だけではいくら緩和しても付加価値を生まないためで、ものづくりにこだわる日本にとって持久戦。震災後、復活の前哨戦に入った。27日上方修正した■■■■■(****)が典型。稲葉清右衛門(86)なる希代の経営者により工作機械NC装置世界トップ。2Q連結累計を売上高2653億円(27%増)、営業利益1168億円(31%増)に見直した。製造業で営業利益率44%。付加価値のかたまりだ。世界が認めた日本の工業製品を生み出すマザーマシン。国内はおろか世界中から受注が急増している。日本は鉄鋼、造船、自動車、電機のほか原子力も基盤産業として受け継がれ、ことさらベトナムが高く評価。いいものをつくるため、日本の工作機械を買わざるを得ないという。■■■■■(****)は1975年シーメンスと相互援助契約を結んだが、1999年ユーロ誕生とともにドイツが域内で一方的に荒稼ぎ。シーメンスもひところほどでなくなった。しかし、世界の製造業を見ると米国、日本、ドイツが中心。信用不安の盾になっている。つまり、米欧の応酬は予想以上とみられ、日本も8、9月巻き込まれる。これから半年円高がきつい。黄金分割で71円、玄人筋でも74円が目安という。米欧の信用不安が円高にはね返るもので、退陣間近の首相が復興資金を捻出するため増税を指示。消去法でもあんまりだ。市場はバブル崩壊後21年さらしものにされ、震災のあと円ドル80円台割れからカウントダウン。短期的に正念場を迎えた。しかし、紆余曲折の末に勝ちいくさ。外資は日本の債券、株を買わざるを得ないところに追い込まれている。半年後、おそらく米国の金利上昇を受けて円安・インフレにトレンド転換。日経平均は40年円高・20年デフレの鬱憤を晴らす。
日経平均は145円安。後場中ごろ大口売りをきっかけに急落したが、2時過ぎ持ち直し大引け9901円。出来高17億9500万株、売買代金1兆1700億円。■■■■(****)が1373円の引け。ほぼ総崩れになっている。■■(****)は、安寄り後切り返し452円の引け。信用残を見ると、売り買いとも6月10日をピークに減少している。■■■(****)が439円と堅調。29日の1Q発表で上方修正が見込まれ利食い人力。8月2日のポジション調整売りが広がってきた。■■■(****)にも見切りが出て14万500円の安値引け。バイオに精通する者にとって絶好の買い場である。■■■■(****)は窓埋め。370円台ではまるとバランスが好転する。連邦債務上限問題が焦点になっている。8月2日期限切れを境にまさかのトレンド。来年2月まで最後の円高を吟味する相場。勝ちいくさとみられるだけに最善を尽くすところだ。(了凡)