旧盆明けから次の幕 ニクソンショック40年のてん末 (2011.07.27)
青菜に塩。40年円高と20年デフレの最終段階。転機は来年2月という。どちらも日柄によるもので、相場の限界といわれる。26日午前10時過ぎ、米大統領演説を受け円ドル77円95銭。即刻ポジション調整の買い戻しが入り、78円台前半に持ち直した。又貸しに追い貸しという米欧信用不安の痛みを散らし、円ドル、円ユーロに折り合いをつける行程。平均すると1日20銭のエネルギーというが、円ドル360円から78円割れまできただけに、これから半年20銭刻みでもこたえる。黄金分割で見ると71円が目安になるが、玄人筋によると74円。貸し借り、売り買い、金融機関にも限界がやってくるという。■■■■(****)が代弁している。26日1402円まで戻したが、商いわずか280万株。最高値を更新するNY金先物と円高の板挟み。海外はドル建てでも国内の円建てがブレーキ。6月17日1204円を安値に40日かけて15%上げたが、NY金先物の買い残が22万枚と昨年12月以来の高水準。連邦債務上限引き上げが与野党妥協で折り合えば調整入り。8月2日合意できなくても、同15日集中する米国債利払いにあらゆる手段でデフォルト回避。旧盆明けに潮目を迎えそうだ。金先物は、1300ドル台の反動安。踊り場に備えるところだ。26日は■■■(****)、■■■■■■■■(****)、■■■■■■(****)の値上がりが目立つ程度。外資や国内勢といわず相場が主語になった印象。煽りや駆け引きが通じない。中国の高速鉄道事故にしても裸の王様そのもの。本人は隠したつもりでも外部からまる見え。とんでもない連中が国を動かしていることがわかる。相場が主語になっても信用なしに回らない。その点、40年円高と20年デフレにもまれ、あげく3・11の震災、原発事故にめげず立ち上がった日本企業にエール。半年後、円安・インフレにはね返るとリターンが大きい。代表的なのが、■■■■■(****)と■■■■(****)。来春かけて初動が楽しみだ。もっとも、日経平均はNYダウに追随する相場。旧盆明けをクッションに上振れ。10月にかけ黄金分割で1万1400円が目安。どんな材料が出ても悲観するに及ばない。半年後に円高、デフレが終わると日本復活のうねり。これまでの流れが一変する。
日経平均は47円高。前場小動きに対し後場寄り後一段高。震災にかかわらず企業が1Q健闘し、アジア株高も手がかり。1万0097円で引けた。出来高16億4100万株、売買代金1兆円レベル。歯止めのかからない円高が足かせという。しかし、29日をピークに8月12日まで1Q発表目白押し。個別物色が続きそうだ。21日述べたように、危機は買い安堵は売りで臨むところ。旧盆明けから次の幕が上がる。40年前、8月16日月曜日。「ニクソン大統領は昨夜米ドルと金交換を停止すると発表した」で始まる猛烈なドル売り。「欧州各国は決定を受けて為替市場を閉鎖。再開は未定」というが、日本は固定相場制を維持するため日銀がドルを買い支え。当日357円35銭で介入。翌週金曜日まで11日間延べ40億ドルに達したという。そして28日、変動相場制初日。ドルは戦後初めて下落。日銀の介入にかかわらずじり安になった。同年12月、円はワシントンのスミソニアンで1ドル308円に16.88%切り上げられた。新平価に対し、40年後終戦記念日のてん末が興味深い。日本は負けるが勝ち。持ち場、持ち場で最善を尽くせば乗り越えられる。(了凡)