BISとCIAの情報 ダボス会議ハイパーインフレ (2011.06.28)
24日の米株安を受けて売り先行。次第に下げ渋った。前週末上げた反動とみられ、■■■(****)も息が続かない。原油先物は小戻し、金先物が売られるなどプログラムにほころび。28日ギリシャ財政緊縮採決を巡り壺を振っているような地合いだ。14日述べたように、NYダウは調整10週目にあたる7月8日前後まで見送り。国内も膠着状態に置かれ、あと2週外部要因を吸収する場面。7月1日の短観発表は毒にも薬にもならない。6月か7~9月大事件が起きると述べたが、入ってきたのがBISとCIAの情報。6月9日スイスのサンモリッツで始まったビルダーバーグ会議が中途キャンセルになったという。何か起きたことは事実で、世界支配層の計画に支障が出ている。ちなみに、今年1月26日のダボス会議。米欧、アジア主要銀行CEO40人と大企業や巨大金融機関の経営者たちが採択した提言。「さらに信用を拡大し危機を最小限にとどめよ」という過剰流動性をあおる内容。具体的に、09年現在109兆ドル(872兆円)にのぼる世界全体の負債を20年までに213兆ドル(1京7000兆円)に拡大せよ。そうすれば信用不安を未然に防ぐことができるという狂気の沙汰。40年の歴史で中国をはじめ新興国がこれほど持ち上げられたことはない。つまり、彼らの報告書はインフレが招いた危機を新興国のハイパーインフレで乗り切れという結び。こんな連中とつき合っていられない。彼らは徹底したエリート主義。世界の1%に割って入り、99%の民から富を収奪するしくみ。事実、米国の就業人口のうち金融関係は6~7%に過ぎないが、全企業収益の30%稼ぐという。一流企業のCEOは、現在勤労者の300~500倍の給与。金融業就業者の平均年収は、09年時点で非金融業平均469万円に対し816万円とWスコア。失業率が高止まり、住宅価格は暴落し、ローン支払い延滞や差し押さえが急増する中で企業収益最高。NYダウが1万2000ドル、銀行や証券会社のボーナスも最高という。一部のエリートだけ富を独占し、益々格差が広がっているようだ。気になるのは、住宅と不動産の差し押さえ。09年まで100万戸を下回っていたが、昨年大台突破。現在手続上の不備でたまっている在庫が処理できずストップしたまま。再開すると年300万戸にはね上がるという。ジャスミン革命は米欧や中国でも起きる。
日経平均は100円安。後場若干持ち直したが見送られ9578円の引け。前週末の上げ帳消しだ。またぞろメガバンクに対し自己資本比率の上積みが伝えられ、大手銀が振り返った程度。出来高16億3200万株、売買代金1兆円。半導体関連中心に値下がりが圧倒的に多い。28日のギリシャ議会採決が焦点といわれるが、超緊縮財政案を可決しても問題解決にならず、国民がストライキを打ちデフォルトを選ぶことも考えられる。ギリシャ以上に深刻なアイルランドも、イギリスの又貸しと追い貸しで共倒れの危機。欧州は蟻地獄にはまり、ECBとIMFの勧進帳でもっている。要するに、7月8日前後まで見送り。ビルダーバーグ会議の中止や調整途上にある金・原油先物も気がかり。■■■■(****)、■■■■(****)も上放れに及ばず、ポスト原発と復興に対しまだ力不足とわかった。29日は中国について述べるが、納得するまで待つところ。今のままでは7~9月ユーロ、ドルがもたなくなる。 (了凡)