証券ビュー

アンコール伊勢町

敗者復活戦も今月で幕 日本の常識は世界の非常識 (2011.06.29)

閑散、小動き。指数先物に買い戻しが入った程度。翌日手返しが予想され見送られた。28日ギリシャ採決を巡るもので、可決と否決のプログラム売買が大半。舞台より内幕、事実より真実を知りたい向きに無用の展開。国内勢は外資の仕掛けに乗らなくなった。可決、否決どちらも問題を解決できないためだ。ユーロが破綻しかけているのに、ギリシャを生け贄に金融取引で儲けようとする魂胆が許せない。金融取引はゼロサムの世界。どんなソフトであれ付加価値がなく、自分たちの利益は相手が失ったものに等しい。これに対し、製造業を中心とする実物取引は技術革新や量産を通じて品質、価格、耐久性など企業や国民にも付加価値をもたらす。日本はプラザ合意を契機に海外生産シフトしたが、欧米とアジアを結ぶ3極体制が骨子。世界最高といわれる工作機械や半導体、電子部品など資本財や中間財のブラックボックスを国内に残した。3大都市圏中心に鉄道網を駆使した省エネのインフラ。エネルギー効率世界一である。25年円高に鍛えられ、前期■■(****)を筆頭に復活の手がかりをつかんだ。■■■■■■(****)も★★★★と★★★★を吸収し、さらに不採算・重複部門をそぎ落とし事業再構築。2017年(創業100年)に生まれ変わる見通し。ところが、米欧はドイツを除き生産拠点を海外に移し、国内は金融業中心にピンハネ経済そのもの。90年代の円キャリー取引、住宅バブルで拍車。借りた資産を担保に30倍のレバレッジでさんざん稼ぎ、08年9月リーマンショックをきっかけに相場暴落で大穴をあけた。FRBとECBによる追加緩和、敗者復活戦も今月で幕。来月から痛み止めなし。おのずと禁断症状がでるはずだ。一方、中国は09年(60周年)鬼門入り。来年トップ交代もあり、改革開放25年の反動が予想される。沿岸部の「発展」に対し、農村部の生活が国共内戦や文化大革命当時のまま。80年前と変わらない。昨年GDP10.3%増、名目39兆7983億元で日本を抜き2位というが、新華社通信のプロパガンダ。GDP成長率や自己資本利益率などフィクションといわれ、統計がゲタをはいて実態とかけ離れている。■■■■■(****)や■■■■■(****)が、賃金高騰により中国からベトナム、バングラディシュに生産拠点を移すのも道理。共通言語として「中国語」がなく、北京は広東を同胞と思っていないという。共産党が市場経済を引き回す矛盾。一人っ子政策も影を落としている。

日経平均は70円高。後場矛先が鈍ったものの結局9648円。指数先物を掻き回して引けた。出来高17億株、売買代金1兆円にとどまった。外資は出来高で売り越し、代金では買い越し。改めて、■■(****)、■■■■(****)、■■(****)の地熱3社と、独立系で材料豊富な■■■■(****)に見どころ。■■■■(****)、■■■■■■(****)も目を離せない。一番肝腎なのは、つくった電気を貯蔵する蓄電技術。■■■(****)や■■■■(****)、 ■■■■■(****)など奮起を促したい。日本の常識は世界の非常識といわれるが、予想される米欧の禁断症状に対し、曲がりなりに手を打てる。27日、退陣表明した首相が新任閣僚、新担当閣僚を発表したのも一例。優秀なエリートの1人や2人いそうなものだが、それを許さないところがいい。 (了凡)