証券ビュー

アンコール伊勢町

時期尚早な円安定着 どこも総選挙後主導権握れず (2012.12.04)

円安「定着」を手掛かりに続伸。12月堅調に始まった。日経平均が7ヵ月ぶり9500円を回復。4月に似ている。2日朝、山梨県笹子トンネルで起きた事故がつり金具脱落に伴う老朽化とわかり、全国のトンネル49本緊急点検。建設株が一斉に買われた。3日述べた■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)然り。1972年の「日本列島改造論」から40年。春先から■■■■■■(****)をしつこく追い掛けたが、補修や補強の限界も事実。総選挙後、新政権の課題になりそうだ。40年といえば円高もニクソンショック以来の転機。4月と違うのは自民党総裁発言が一因としても、原発停止に伴う輸入燃料高騰で貿易赤字定着が主因。日銀の追加緩和に累積効果が見込まれ、前回の決定会合についた「貸出支援基金」制度が決め手。11月27日述べたように、40年の円高が終了し円安。株は独歩高の初動に入ったとみられる。ちなみに、貸出支援基金。貿易赤字になると国内から海外に資金が流れるため、日銀が金融機関に貸し出しであれば無制限に認めるもの。当然マネー供給が増える。企業が借りるといえば、銀行を通じて日銀が資金を振り込むわけだ。このほか、日銀は海外の銀行にも貸し出す。国内に資金需要がなくても海外で引っ張り凧。新政策ではノンバンクまで対象になった。金利わずか0.4%で日銀から借り、円をドルに両替できるため海外勢が色めきたった。もはや円安に間違いない。ところが、11月27日未来の党が登場し12月16日の投開票日まで模様眺め。前半リードした民自公と維新の矛先が鈍ってきた。露骨な米国寄りの政策が批判されたもので、女性や子供中心に庶民の立場で核心を突いた政策を出す未来の党が人気。アイドルになった。脱原発を卒原発に改め消費税引き上げ、TPPに反対を表明。圧倒的な女性の支持に官僚が動揺している。本気で既得権の壁を破る党が初めて出たという。3日入手した情報によると、嘉田知事(62)と小沢一郎(70)は仲介により9月から極秘の機会を持つようになったという。急ごしらえにしては上出来で、森ゆうこ(56)を子分をつけ大連立に挑戦。大政翼賛会を阻止する構え。ドイツに続きイタリアも脱原発。日本は福島の惨状をさらけ出したまま、大飯原発再稼働。それも活断層調査と併行するぶざまなもの。しかし、核武装の芽を摘み、原発も廃棄すると丸腰になって米国依存が強まるのも事実。総選挙でどこも主導権を握れず、来年7月参院選までかかる見通し。ドイツにつぎイタリアも脱原発に舵を切り、日本も取り舵一杯。二段構えになりそうだ。
日経平均は12円高。9458円の引け。東証一部の出来高18億6800万株、売買代金1兆1000億円と一服。12月物が40円高で寄り9530円を高値に引け10円高の9460円と甘い。若干円高に振れ、円安「定着」に時期尚早。来週一杯一進一退と考えられる。原発は経済的に正当化するのが困難で、放射能汚染された福島の例からも明らか。耐用年数40年で停止、廃炉になる。一方、ウランの可採埋蔵量100年といわれ現在稼働中の原発世界で430基。01年廃炉転換した東海発電所が終了まで20年かかるという。再生可能エネルギー、省エネ、廃炉がテーマになるが、災い転じて福としたいものだ。今のところ、■■(****)と■■■■(****)の逆張りほかない(了凡)