3連休明けも冷静に NY金先物と円が手がかり (2011.07.16)
自律反発が一巡し模様眺め。つかみどころがない。日経平均は、7月8日1万0207円を高値に一服。週日見送られたまま。3連休明けにかかってきた。14日に最高値1594ドルをつけたNY金先物と、80円割れが地相場になった円が手がかり。まさかの事態をリードしている。大本営発表の米欧信用不安、伸び切った中国経済の泣きどころをつくもので、消去法の矛先が金と円。15日述べた通りだ。いずれも外資の手口によるもの。むしろ、震災後目立っている。日経が伝えるように、5、10、20年債利回りが3月下旬から下振れする一方、14日ドル建て日経平均が125ドルまで戻し震災前の水準を回復。収まりそうもない。それに、NY金先物は14日8連騰を数え高値波乱入り。物騒なうわさも流れている。いわく、財政赤字にあえぐ米国と破綻寸前の欧州勢に対し、英国勢の仕掛ける罠。八方破れの印象である。米欧のデフォルトが間近に迫り、金高騰が話題になる中、BRICsや日本も巻き込む金融のメルトダウン。凄まじい触れ込みだ。英国はドイツと並ぶ世界支配層の主要拠点。相場の損を相場で取り戻そうと躍起になっている。しかし、日本は圏外。バブル崩壊22年。全体の総負債/GDP比率が1985年レベルまで戻った。当面震災復興、原発事故収束に集中。再生エネ法案成立の有無にかかわらず、ポスト原発、代替・省エネ開発急ピッチ。国内外で品質、性能、価格さえダントツになる見込みだ。つまり、今後円高が続くものの、日本経済は堅調とみられ、穏やかなデフレ、一段と低下した市中金利が見直される。相対的に低いといわれる日本企業の利益率も、独占利潤を満喫している米欧のグローバル企業にひきかえ魅力。そもそも過去40年、円がドル、ユーロ、ポンドに対し上昇し、今後も高いとなれば、日本経済が欧米より上になった証拠。7~9月まさかの事態が起きようと、われわれは最善を尽くし乗り切るだけだ。2年後、FRB創立100年。6月15日「計画倒産」をお伝えしたが、日本は保有する米国債をすべて失っても、経済の復元力で取り戻すことができる。米欧は、一神教のせいか白人至上でエリート社会。一握りの支配層が舞い上がり、非白人社会を小ばかにしたツケが回ってきた。かりに、FRBが3度目の追加緩和に踏み切ると発表売り。おそらく、株をはじめ債券、金・原油先物など全面安。ミニリーマンショックも考えられる。2度あることは3度あるが、4度あると限らないためだ。しかし、一巡すると日本国債に日本株買い。その都度相当なリバウンドが見込まれる。
日経平均は38円高。小動きのまま閑散な地合い。大引け9974円に持ち直した。出来高14億7200万株、売買代金9700億円。欧州銀の資産査定、米国で重要指標の発表が気がかりという。個別の駆け引きでお茶を濁した。S&Pが米国債格下げに踏み切り、8月2日デフォルト説に一石を投じたのが印象的。日本の株は震災による値幅、その後の日柄整理により米欧ほど下がらない。■■■■(****)を拾うところだ。■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)など強気。■■■(****)は突っ込み買い。■■■■(****)はインタビューサイトで近況を述べた。現在、円ドル71円まで見える。金先物は検討中。15日述べたように金より円が強いだけに、3連休明けも冷静さを失わないことだ。(了凡)