ユーロ買い戻しが先行 第3次緩和で仕上げの足取り (2012.08.16)
閑散、小動きのまま旧盆明け。しけた場味で心許ない。前日ロイターが五輪明け英国経済の厳しさを伝えていたが、15日もドイツ経済下振れ、ギリシャの緊縮プログラムに支障が出るなど手掛かり難。市場では■■■■(****) が急落する一方、■■■■■(****)が急騰し神出鬼没。つかみどころがない。FRB3度目の緩和を目安に8、9月折り合いをつける旨述べた。今年2、3月を反芻するもので戻り売り。現金ポジションをつくるためだ。ぶり返す欧州危機が泣きどころ。1989年に崩壊した旧ソ連の経過と似ている。ギリシャやスペインで失業率が50%以上になった25歳以下の若者たちが限界。一斉蜂起も考えられる。日本みたいに一国の場合、過疎地から都市にきて職探し。中国でさえ農民工が地方から都会に移動した。しかし、ユーロ圏は国家の寄せ集め。住民の移動が困難という。ギリシャやスペインの若者がドイツ、フランスに行って職探ししても、言葉が通じないとまともな仕事にありつけない。このため、スペインの若者はやむなく旧植民地の南米やアフリカに移住。スペイン語圏を回っているという。ギリシャ、スペインの銀行が自国の国債を爆発的に引き受けたのも問題。若者、銀行であれ、一線を越せば財政再建の流れが頓挫。半年、1年後現実のものになる。前日紹介したロン・ポールいわく、資本主義は破綻があるからこそ素晴らしい。企業がそうならないよう努力するため規律が生まれ、優れたサービスも生まれる。これが競争原理の基準。破綻をなくすと無能で非効率な経営を助長する。なるほど彼らしいが、最近伝えられる情報がどこといわず政府寄りなのも気掛かり。彼によると、FRBは1913年の設立以来ベールに包まれ、秘密主義と内部取引が伝統という。
日経平均は4円安。後場中頃63円安まであり、8925円に戻して引けた。出来高15億株、売買代金8400億円。依然として先物頼み。9月物が8920円(10円安)で引け、8500円のプットが人気という。7月26日ECB総裁の「何でもやる」発言をきっかけに戻り始めた相場。五輪後も先物で持ち上げ、9月12日のFOMCを目安に第3次緩和で仕上げの足取り。日柄で8週目にかかり、好材料が並ぶ見通し。売り込まれたユーロ先物の買い戻しが先行しそうだ。■■■(****)は期日売りに冴えないが、■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)など比較的確り。■■■■■■■■(****)、■■■■(****)も強気。15日述べたように、■■■■(****)140円レベルの駄目押しに見どころ。ホンハイグループの力もわかる。受け売りだが、日本が変わることに楽観的な見通しを持っていない。停滞には構造的な原因があり、政治家も官僚もそれなりに精一杯やっている。気に入らない人もいるだろうが、失われた20年を振り返ると説教、批判に何の効果もなかったことがわかる。これから10年、われわれは大きな社会・経済的な動乱を経験することになる。世界の終わりではないが、多くの日本人を根底から変えてしまうような衝撃をもたらすに違いない。9.11、3.11につぐもので半年、1年後がこれから起きる10年の初動。持ち場、持ち場で最善をつくすほかない。8、9月折り合いがつけばしめたものだ。(了凡)