ワンワールドの誤算 6月反転の初動とらえよ (2012.06.01)
売り一巡後膠着状態。手詰まりのまま週末に米雇用統計発表。逆回転が続いている。円高の揺り戻しによるもので、ドル78円台、ユーロ97円台の攻防。再び切り上がってきた。5月15日述べたように、ギリシャの次にスペイン、売り買い煽り逃げを打つ相場。アイルランド国民投票を口火に月替わりからピッチが上がりそうだ。これまで大半織り込まれ、駄目押し、止めとみられる場面。6月17日のギリシャ再選挙が折り返し地点という。14、15日の日銀政策決定会合と19、20のFOMCが睨みをきかしているためだ。欧州は踏み倒しの歴史。諦めの悪い体質も伝えられ、日本の「住専」処理と1ケタ2ケタ違う。整理回収機構が5月30日前期決算を発表し、住専7社の1次損失6兆5000億円に対し、2次損失1兆4000億円を確定。95年から17年かかっている。正義の回収といわれた中坊公平(83)が語り草。曲がりなりに収まった。しかし、欧州は2度の大戦に懲りて統一ユーロにこだわり、PIIGSレベルで公表400兆円の不良債権。貸した方も借りた方も収拾がつかす、ECB特融に追い込まれ時間稼ぎ。一度けじめをつけるところにきた。このため、17日前後にシカゴのユーロ先物買い戻し。円安株高に振れるとみられ急反発。ロンドン五輪、米大統領選にかけてひと相場考えられる。日本は40年円高にかかわらず貿易・経常収支ともに黒字。最近所得収支の黒字幅が拡大し、貿易赤字になっても経常赤字に転落すると考えにくい。しかし、欧州は財政赤字のほか経常赤字が深刻。改善の余地も小さい。このため、統一ユーロの失敗明らか。ドイツ次第といわれる所以。にもかかわらず、特攻作戦で延命を図る見込み。3年後に本番がやってくる。日本は、むしろ「失われた20年」によって鍛えられ力をつけた。ワンワールドの誤算といわれる。9.11米国、3.11で日本も倒し、今年12月22日フォトンベルトを合図に欧州を頂点とする世界政府樹立のプログラム。17日前後、軌道修正か総崩れかわかりそうなものだ。日本はありとあらゆる指導者が出ては引っ込み無為無策のはてに消去法で出番。有能といわれる欧米の指導者の悪あがきに対して健全な経済を確保している。欧米が17日以降に日本の「失われた20年」を踏襲するやよし。共存の道を探るためで、山のような国債借り換えをこなすうえで円高修正が進むとみられる。
日経平均は90円安。8547円の引け。出来高23億株、売買代金1兆2900億円。一時8455円まであり後場になって戻した。■■■(****)が11万8700円の高値引け、■■■■(****)も2466円と急反発。ペプチドワクチン相場の符丁が感じられる。30日に千葉県のかずさDNA研究所がトマトの全遺伝子を世界で最初に解読したというが、1953年DNA二重螺旋構造発見から50年後、2003年にヒトゲノム計画実現。来年60年にあたりゲノム創薬誕生の公算が大きい。日本人がつくり出したもので射程圏に入った。■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)など大幅な水準訂正が予想される。一方、80年代の成功体験から抜け出せない■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、さらに■■■(****)の底入れ接近。■■■■■■(****)、■■■■■■(****)もボトム圏に入っている。6月がターニングポイント。反転の初動をとらえるところだ。(了凡)