証券ビュー

アンコール伊勢町

欧米の「住専」処理  国鉄分割民営化を成功例と評価 (2012.05.22)

前週末のCME8555円に対し、週明け日経平均の寄り8617円。やれやれ胸をなで下ろした。19日G8声明でギリシャユーロ圏残留のニュアンスが伝えられ、直近円ドル79円に対し円ユーロ101円の反応が手掛かり。21日午前7時半頃金環日食、新月でもあり買い戻しが入った。前週末から円ユーロ1%改善を物語るセンチメント。毒にも薬にもならず、一巡後小動きにとどまった。念のため、金環日食後6月16日まで注意。2005、11年日本に対し2度英国発の忠告を入れたもの。何か起きるたびに消去法で円が買われ、デフレと株安の揺り戻し。明け17日に決まったギリシャ再選挙が「住専」グローバル版次のステップ。日経平均も落ちを見越して動くとみられる。18日付英紙タイムズによると、英印刷大手デ・ラ・ルーがギリシャのユーロ脱退に備え、旧通貨ドラクマの紙幣印刷再開に踏み切るという。数十年前印刷を止め、専用機械の大半取り壊したが、偽造防止のため紙幣にすき込む繊維や透かし用設備など準備再開。実際、印刷に半年かかるという。率直なところ、残留、脱退の有無にかかわらず破綻処理がついて回り解決にならない。このため、欧州でも「成功例」といわれる日本の国鉄分割民営化が参考例。87年4月1日発足したもので、当時の累損37兆1000億円に対し、25兆5000億円を清算事業団が返済し、残り11兆6000億円をJR東日本、JR東海、JR西日本、JR貨物、新幹線鉄道保有機構が返済することになった。清算事業団は時価30兆円といわれた用地売却がバブル・崩壊後も進まず、JR3社が債務超過のまま上場したことも事実。現在も返済中で解決したわけでない。しかし、他に方法がない。PIIGSの負債400兆円、実際その倍といわれるが、一旦棚上げし再構築して稼ぎ、わずかでも返済できるスキームをつくらないと続かない。米国も同等の負債。事実上倍といわれ、PIIGS債100兆円を保証している身。欧州の新しいスキームを支え、日本や中国など支援なしに首が回らない。新スキームにより破綻リスクが後退すれば、10年債利回りも欧州4%、米国3%、日本1%など資金が欧米に流れ円安。それも中長期円ドル200円レベルのトレンド。輸出採算が回復するほか雇用、所得、人口増をもたらし不動産、株もインフレを先取りして高い。持論の日本復活に繋がるわけだ。3月初動に対し4、5月往って来いになったが、22日から6月17日まで逐一相場に学ぶところ。欧米の「住専」処理が日本化すると面白い。

日経平均は22円高。8633円の引け。出来高15億株、売買代金8600億円。浅瀬に乗り上げた。欧州債務危機でいえば、ギリシャ40兆円を織り込み、スペイン327兆円を前にドクターストップ。再びギリシャ「残留」で時間稼ぎ。リーマンショックを含め世界中混乱に巻き込みながら詫びひとつない連中のやること。ワンワールドにかぶれた白人は、何か起きるたび信用を失っている。■■■(****)は11万7300円の高値引け。わずか558株の商いだが、5月15日10万9000円で逆三尊の底入れ。何が起きても上がる姿になった。14日の決算発表を境に申さずの■■■■(****)。155円で引け2万株の出来高。手替わりの印象を受けた。16日に日経が伝えた地盤用固化材。昨年度東北で35%増になったほか、首都圏や他地域でも地盤整備の引き合い急増。利益を出すと居どころが一変する。               (了凡)