証券ビュー

アンコール伊勢町

CPIが強いと腰砕け 市場も中東和平の限界を超えた  (2023.10.13)

 3連騰。日経平均中陽線の引け。売られ過ぎの反動だ。米利上げピークアウト、米国債格下げ懸念、ハマスのイスラエル大規模攻撃など、2日から3日連続1300円安に対し5日から計1500円高。どさくさに紛れ高値引け。市場も中東和平の限界を超えた。引け後先物が軒並み高く、12日米CPI発表(9月)にかけてショートカバー(買い戻し)頭打ち。金利先物トレーダーが10月31~11月1日のFOMCをにらみ過去最大の賭け。11月限のFF金利先物市場で未決済建玉残高が4日急増した。ブルームバーグによると、同市場30年の歴史で最も多い約60万枚。金利変動0.01%当たり約37億円がリスクにさらされ、大半利上げに賭けられている。踏み込むと、中東情勢の影響が予想を下回る上、米国の原油生産が7~9月最高になり10~12月更新する見込み。米利上げが峠を越しドル独歩高終了。CPIが強いと腰砕けの見方もある。日本政府や日銀の陰口を叩く向きもあるが、米金利や米国債、ハマスにイスラエルなどのっけから当事者能力なし。曖昧、ルーズといわれる岸田首相に代わる人材がいないのも事実。幕末の尊王攘夷を巡る内戦で小判改鋳に明け暮れた幕府の困窮と似ている。当時と違うのがデフレ30年をしのぎ世界3位といわれるGDP。米中や欧州など「日本化」に追い込まれ立場が逆転した。それらしい人材が見当たらない。戦後77年曲りなりに平和が続いたためで各国共通。相撲でいえば横綱・大関が臆面もなく負け越し後継者もいない場面。12日、元RKB解説委員長の飯田和郎氏(1960年生まれ)が面白い。戦火のパレスチナが戦前に連なる中国、日本とイスラムの縁につながる。中国はイスラエルとパレスチナ共通の友人。日本は欧州から追われたユダヤ人を旧満州に定住する旨「河豚計画」を画策。命令に反してユダヤ人にビザを発給した杉原千畝(すぎはら・ちうね)により、日本にたどりついた例が少なくなかった。日本軍は上海を占領していた当初ユダヤ人を保護しようとした。しかし、同盟を結んだナチス・ドイツが許さず板ばさみ。ユダヤ人を支援したのは中国人だったという。第2次大戦が終わると難民の多くがイスラエルに戻り建国に参画。1948年独立を宣言した。あれから75年の結末が7日ハマスのイスラエル大規模攻撃。市場も和平の限界を超えた。回りまわって日本の出番がやってくる。7~9月の巻き戻し本格化。10~12月あく抜けにつながる。
 日経平均先物によると、12日大証ミニ3万2570円(-0.21%)に対しラージ同、シカゴ2620円(+0.02%)。現物より125円高い。ダウ先物3万4136ドル(+0.42%)。同331ドル高い。VIX恐怖指数15.89(-1.24%)、WTI原油先物84.75(+1.51%)。金先物1892(+0.30%)、ビットコイン円4,017,363(-0.08%)。
 12日の日経平均558円高。大引け3万2494円。TOPIX2342(+34)。プライムの出来高14億7100万株、売買代金4兆1700億円。値上がり1317(値下がり465)。10年債0.750%(-0.020)。米10年債4.546%(-0.021)。上海総合3107(+0.94%)、香港ハンセン18,238(+1.93%)、インドNifty19,794(-0.09%)、ロシアRTS1021(+1.67%)。マザーズ708.63(+1.31%)。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)など。CPIが強いと腰砕けだ。(了凡)