処理水を境に追い風 後半無事乗り切ると来年面白い (2023.09.15)
反発。日経平均中陽線の引け。「雲」を抜け出した。13日米CPI発表を受け米インフレと金利が高止まり。米主要3指数がもち合い圏にとどまる一方、内閣改造を材料に後場外資の先物買いに一段高。ダウが「雲」の中で陰線を引き、ウサギがカメに乗り換えた印象だ。19~20日FOMC、21~22日の日銀政策決定会合が新たな手掛かり。欧米が40年伸び切ったインフレを持て余し、日本は30年デフレと インフレの潮目に差し掛かる。海外から見ると、願ってもないラストリゾート。日銀の一挙手一投足がこれほど注目されたことはない。2015年、プーチン氏とトランプ氏の「手打ち」でポスト冷戦一巡。その後米中新冷戦が火花を散らし、今年3月米銀破綻に伴い米国債格下げ。同8月恒大が米国で破産申請するや待ったなし。忽ち踊り場を迎えた。この間、日経平均一貫して上昇。ダウやナスダック、上海総合に香港ハンセンと一線を画し独歩高。「雲」から出ると強い旨述べた。事実、14日TOPIXが2405(+26)をつけ33年ぶり高値。童話「ウサギとカメ」に似てきた。後日談があり、ウサギはカメとのレースに負けてから落ち着きがない日々を過ごし、復讐の機会を狙っていた。14日、ブルームバーグがサマーズ元米財務長官(68)の見解を紹介。いわく、米金融当局は追加利上げが必要になる公算大。ソフトランディングの確率3分の1。2つ目ノーランディング、3つ目ハードランディング。インフレ率2%を示唆するものが何もないという。一方、マネーポストwebでマッキンゼーの大前研一氏(80)も中国に厳しい。最高指導部が全員習近平過去の赴任地で部下だった子飼いの身内で固められ、周恩来や朱鎔基のような思慮深い側近がいない。有効な手段が共産党の自己否定につながり身動きがとれない。習近平はさらに馬脚を露わにして「高転びに、あおのけに転ぶ」と屈託ない。力がものをいう大国の時代が終わろうとしている。13日触れたインドの外交がユニーク。国益と国際的地位向上を目指し世界と調和を図るもので、日本でも首相肝入りの上川外相(70)が新風。武見厚労相は日本医師会(麻生派)で艶消しだ。過渡期さながら既得権死守の改造。来年、渦中の国が選挙の洗礼を浴び世界維新。彼我ともに正念場を迎える。日本の運勢を見ると、かたときもじっとしていない。幅広い人脈からお金と情報を手に入れる。世間にはびこる危機感、停滞感、閉塞感を打ち破る勇気と具体的な行動力に恵まれる。処理水を境に追い風が吹き始めた。後半無事乗り切ると来年面白い。
日経平均先物によると、14日大証ミニ3万3030円(+0.15%)に対しラージ同、シカゴ3055円。現物より113円安い。ダウ先物3万5018ドル(+0.29%)。同442ドル高い。VIX恐怖指数13.28(-1.48%)、WTI原油先物89.73(+1.37%)。金先物1928(-0.21%)、ビットコイン円3,897,861(+0.78%)。
14日の日経平均461円高。大引け3万3168円。プライムの出来高16億0800万株、売買代金3兆9400億円。値上がり1224(値下がり535)。10年債0.710%(+0.005)。米10年債4.264%(+0.012)。上海総合3126(+0.11%)、香港ハンセン18,047(+0.21%)、インドNifty20,103(+0.16%)、ロシアRTS1020(-1.01%)。マザーズ741.04(+0.47%)。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)など。後半乗り切ると来年面白い。(了凡)