世界株安に憂いなし 50年前をアップデートする場面 (2023.08.03)
急反落。日経平均中陰線の引け。突然流れが変わった。1日米国債格下げが伝えられる一方、中国の景気対策小出しも懸念され全面安。25日線3万2787円、5日線3万3001円を下回り巻き戻し一色。引け後、先物が軒並み安い。ダウ先物3万5565ドル(-0.54%)に上海総合3261(-0.89%)、香港ハンセン19,517(-2.47%)などてきめん。9月末にかけて3月以降市場の裏側で積み上がった取引が繰り上がる見込み。米国の年度末を視野に8月早々原油や金先物、ビットコインなど次々アタリ。まだ鞘当ての段階で米国の好きな15日とジャクソンホール24~26日が焦点。前日述べたように、ニクソンショック(1971)による金とドル交換停止から50年余。当時現役の米大統領補佐官キッシンジャー氏が7月直々訪中して落ち。何が起きるか興味深い。翌年日本が中国と国交回復したのも事実で当時に匹敵する材料だ。結論からいうと、米中に積み上がった新冷戦バブルが限界に達し崩壊に値する場面。ドル復権に越したことはないが、フィッチの格下げ根拠が今後3年予想される米財政悪化と債務上限引き上げに伴う政治の混乱だけにダブルAプラス適格。確か、2011年スタンダード・アンド・プアーズがダブルAプラスに一段階下げ。世界株安で冷や汗をかいた覚えがある。今の日本なら当時から12年しのいだ経緯もあり、たとえ株安に見舞われても吸収できる。日経が2日付9面で原油80ドル回復とスイスフラン独歩高に言及した。新冷戦バブルが限界を迎える中、従来の延長上で考えにくい。スイスフランの場合、対ドル8年半ぶり高値をつけ安全通貨に違いないが、ドルや人民元売りを消化できないのが泣きどころ。バブル崩壊から1500兆円米国に渡った日本の金融資産が帰国するすると帳尻も合うわけだ。ロシアや中国の金本位制シフトにしても、4月に■■■■■■(****)はじめ日本の都市鉱山ゴールドラッシュと述べた。公的保有845トン(2023年1月末)に対し民間保有6800トンが都市鉱山によるもの。年6400トンペースで増加しており、来年以降九州と北海道の半導体新工場が稼働すると米国の公的保有8133トンを上回り世界一。金本位制にも強い。このため、予想される世界株安に憂いなし。これまで買われた指数採用銘柄のほか、くすぶっている中低位の材料株も息を吹き返す見通し。ものにもよるが、数年で1000万円、10年後1億円程度に化ける。日経平均5万円、10万円に相当するもので高齢者が日本再生の切り札。1980年代をしのぐ場面がやってくる。
日経平均先物によると、2日大証ミニ3万2580円(-0.09%)に対しラージ同、シカゴ同。現物より128円安い。VIX恐怖指数15.03(+7.90%)、WTI原油先物82.03(+0.81%)。金先物1983(+0.21%)、ビットコイン円4,236,000(-0.15%)。
2日の日経平均768円安。大引け3万2707円。TOPIX2301 (-35)。プライムの出来高18億3400万株、売買代金4兆4800億円。値上がり287(値下がり1503)。10年債0.625%(+0.035)。米10年債4.017%(-0.016)。インドNifty19,526(-1.05%)、ロシアRTS1055(-0.06%)。マザーズ771.93(-1.11%)。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)など。50年前をアップデートする場面。8月が焦点になってきた。(了凡)