日本もインフレに追随 金利より配当利回りがお目当て (2023.02.16)
反落。日経平均中陰線の引け。5日線2万7557円を下回った。14日ダウ156ドル安・ナスダック68ポイント高を受けたもので、1月の米CPI+6.4%(市場予想+6.2%)が主因。小売売上高と並び遅行指標に違いないが、米10年債が一時3.79%まで上昇し金利高止まり長期化を嫌気。日銀の新体制が固まった矢先、市場の洗礼がうかがえる。S&P500種が上昇した後下落しまた上げたといわれ、「ノーランディング」(無着陸)説まで飛び出した。14日台湾TSMC(積体電路製造)が米アリゾナの事業部門に約35億ドル投入するや、3月前約41億ドルでTSMCのADS(米国預託株式)を買ったバフェット氏の投資会社が86.2%売却。同日TSMCのADSが米国の時間外取引で4%下落。15日台湾も仰天し3.3%安寄り後戻した。日銀新体制にとって次回FOMC3月21~22日が試金石。5、6月米利上げ説も根強いためで、昨年9月に出た三空売り、赤三兵買いパート2。3月中下旬金先物安も流れており、依然気迷いが尾を引きそうだ。75日線2万7298円、200日線2万7249円が下値の目安という。日本の場合、曲がりなりに30年デフレをこなし23年春闘再開。アベノミクス巻き戻しが始まる。世界で唯一金融緩和が10年続き潮目に入った。ノーランディングなどあり得ない。潔く洗礼を浴びて武者震い。日銀新総裁を「日本のバーナンキ」と持ち上げた元米財務長官の期待にこたえる番だ。次のFOMCを巡り直後の騙しがポイント。売りが嵩むとあく抜けも早い。デフレの代わりにインフレが居座るわけで、日本も世界レベルのインフレに追随。日経平均と連動する仕組みだ。フォーリン・アフェアーズ2月号によると、中国は米国のメディアや指導者たちが描写する覇権国でなく、よろめいて崖っ淵に立たされている。問題は米国の政治家の多くが依然米中間の争いを中国の台頭という視点で組み立てていること。しかも、中国が高まる危機に直面していることを認めながら、米国にとって中立か肯定な展開とみている。習近平は中国の政治派閥すべてから反発を買っている。伝統的な権力分配構造を破壊したことに憤慨し、無謀な政策が将来を危うくしている。天安門事件(1989)以来、初めて政府内部だけでなく激しい農民の反発と社会動乱リスクに直面している。北京の政策に対し明確に異を唱えたという。欧米やロシアにも共通項があり、これから金利上昇が見込まれる日本に世界のお金が寄ってくる。金利より配当利回りがお目当てだ。
日経平均先物によると、15日大証ミニ2万7515円(+0.26%)に対しラージ7510円、シカゴ7505円。現物より3円高い。ダウ先物3万4029ドル(-0.27%)。同60ドル安い。VIX恐怖指数19.21(-5.56%)、WTI原油先物78.41(-0.81%)。金先物1845(-1.07%)、ビットコイン円2,999,000(+1.44%)。
15日の日経平均100円安。大引け2万7501円。TOPIX1987(-5)。プライムの出来高11億8700万株、売買代金2兆7300億円。値上がり624(値下がり1127)。10年債0.500%変わらず。米10年債3.739%(-0.020)。上海総合3280(-0.39%)、香港ハンセン20,812(-1.43%)、インドNifty18,015(+0.48%)、ロシアRTS934(-1.96%)。マザーズ765.07(-0.96%)。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■■■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■(****)など。金利より配当利回りがお目当てだ。(了凡)