FRBと市場が綱引き 日本が突出して大きな役割果たす (2023.02.08)
まちまち。日経平均小陰線の引け。後場伸び悩んだ。米主要3指数続落を受けたもので、前週末発表された米雇用統計(1月)の余韻。米10年債が3.6%台(前週末3.52%)に上昇しハイテク売りを誘った。日本時間8日未明、FRB議長がワシントンDCの会合で同統計と政策見通しに言及するという。3日米本土上空で騒ぎになった中国の「偵察気球」や6日トルコ南部で起きた大地震も波乱の前触れ。潮目が変わった。受け売りだが、世界の時価総額が昨年9月末をボトムに4ヵ月で4割回復。ユーロ・ドルやドル・円、米長期金利も同10月から反転。ビットコインが年初来4割上げ新たな先行指標になった。一方、米国で製造業をはじめ消費財、ハイテクなど大企業の収益が悪化。各社万単位の雇用調整でITバブル崩壊、リーマン危機再来に備える動きも活発。昨年10~12月期以来FRBと市場の綱引きが続いている。この間FRBとECB、日銀3行の資産がドル換算で増加。多額の資金が金融市場に流れ込んだ模様。日銀が日本国債を大量に買い続けたのが大きい。FRBとECBの資産縮小を差し引き4ヵ月で約110兆円プラス。投機筋が日銀の利上げを見越し日本国債を売りまくった分買い越し。カネ余り状態に戻したのが主因という。このため、次期日銀総裁のかじ取り至難。10年債0.5%維持困難。1月の東京都区部消費者物価指数前年同比4.3%上昇し41年8ヵ月ぶりだ。今後物価上昇に拘らず緩和となればインフレが止まらない。次の日銀金融政策決定会合3月9~10日。FOMCが同21~22日でFRBとECBも日銀抜きにやり繰りできない。米国の債務上限問題がついて回る。1月19日法定債務上限3兆4000億ドルに達し綱渡り。あらゆる手段で乗り切っても、6月上旬を期限に議会の承認なしに12年前起きたデフォルトが避けられない。米国債格下げに伴う混乱が起きる。日本の外貨準備1兆ドル超。G7でダントツ。9割外為特計で保有され打撃が大きい。3月暴落説が伝えられる所以。万一外資が売ってきたら買うまでだ。難平買い下がりよし。現在、米国の同盟国で日本が突出して大きな役割を果たしているという。戦後、朝鮮戦争、(1950~53)とベトナム戦争(1965~73)の特需で実力以上になったGDPを持て余しバブル崩壊。大調整30年をしのぎ新たな冷戦が持ち上がった。ウクライナ戦争(2022~)も記録的な特需に跳ね返る公算が大きい。
日経平均先物によると、7日大証ミニ2万7560円(-0.14%)に対しラージ7570円、シカゴ7560円。現物より125円安い。ダウ先物3万3901ドル(-0.10%)。同10ドル高い。VIX恐怖指数19.44(+6.06%)、WTI原油先物75.28(+1.58%)。金先物1840(+0.03%)、ビットコイン円3,039,400(+0.64%)。
7日の日経平均8円安。大引け2万7685円。TOPIX1983(+4)。プライムの出来高11億2600万株、売買代金2兆6400億円。値上がり901(値下がり827)。10年債0.490%変わらず。米10年債3.643%(+0.005)。上海総合3248(+0.29%)、香港ハンセン21,298(+0.36%)、インドNifty17,721(-0.24%)、ロシアRTS1010(+0.28%)。マザーズ782.01(+0.73%)。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■■■(****)■■■■■■■(****)、■■■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■■■■■■■■(****)など。3月までFRBと市場の綱引きが続きそうだ。(了凡)