証券ビュー

アンコール伊勢町

2月半ばから流れ好転 次の日銀総裁が注目される所以 (2023.01.26)

 さらに続伸。日経平均中陽線の引け。正念場とみられる。後場指数先物に買い戻しが入ったものの、引け後安いためで盛り上がりに欠ける展開。24日発表された1月の米PMI(購買担当者景気指数)が7ヵ月連続50を下回り景気後退懸念が根強い。同日伝えられたマイクロソフトの第3四半期決算。6年ぶり10%を下回り2%増収。純利益12%減とあって気勢が上がらない。25日発表予定のテスラ然り。復調しても息切れが予想される。米司法省グーグル提訴のおまけつき。広告が独禁法に抵触し一部分離を余儀なくされた。民間の事業が国家予算を上回る規模になると規制がかかる。GAFAMに続きウォール街の金融大手もそうだ。米銀だけで債券含み損90兆円といわれ米中と日本三すくみ。26日米GDP(昨年10~12月)のほか31日~2月1日FOMC、2月5日頃米国務長官訪中も腹の探り合い。大筋売ると上がり買うと下がる地合いが続く。次期日銀総裁人事も渦中に置かれた。神津多可思氏(こうず・たかし)によると、バブル崩壊後、日本でマイルドなデフレが続いたのはなぜか。異次元の金融緩和、大胆な財政もデフレ脱出につながらず、需給ギャップに問題があった。グローバル化や人口動態の変化により需給の構造が大きく変わったという。2013年から10年ほとんど成果が上がっていない。総需要を刺激するケインズ型マクロ政策が中心で平均・一律に固執し、コロナ禍でも企業の大小に拘らず同等の行政指導に終始。新たな成長の芽を摘み中国にもリードを許した。単に2%インフレ、同成長を目指し総需要を刺激しても何ら変わらない。この儘では敗戦、バブル後始末長期化、コロナで3度目の敗戦になりかねない。次の日銀総裁が注目される所以だ。3月19日副総裁の任期が満了するため、2月半ばに総裁と副総裁後任人事が国会に提出される見込み。3月下旬にも新体制になる公算が大きい。直近の下馬評で総裁の本命雨宮氏、対抗中曽氏。副総裁に日銀出身で初の女性起用とプリンストン大教授でノーベル賞候補が有力。2月半ばから後任人事を材料に流れが好転しそうだ。トップのほか女性初の副総裁がイエレン氏やラガルド氏と渡り合えるわけで画期的。日経平均も喜ぶに違いない。米国が第2次大戦で死者42万人、4兆ドル失った。コロナの死者60万人、経済負担30兆ドルといわれる。米国が請求をしないと思っている人は勉強し直した方がいいという。追い詰められた緩和マネーがラストリゾート(最後の拠りどころ)を捜している。もっと増やすためだ。24日三空売り、赤三兵買いパート2にかかってきた。
 日経平均先物によると、25日大証ミニ2万7200円(-0.44%)に対しラージ7210円、シカゴ7220円。現物より175円安い。ダウ先物3万3638ドル(-0.56%)。同96ドル安い。VIX恐怖指数19.95(+0.71%)、WTI原油先物80.38(+0.31%)。金先物1926(-0.47%)、ビットコイン円2,935,533(-0.54%)。
 25日の日経平均95円高。大引け2万7395円。TOPIX1980(+7)。プライムの出来高9億9000万株、売買代金2兆5200億円。値上がり1146(値下がり604)。10年債0.435%(+0.030)。米10年債3.436%(-0.029)、インドNifty17,891(-1.25%)、ロシアRTS989(-0.14%)。マザーズ778.23(+0.74%)。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■■(****)など。10年前と一線を画した展開になる。(了凡)