市場が真価を決める インフレの時代に金が投資の本命 (2023.01.13)
頭打ち。日経平均小陰線の引け。弱もち合いだ。12日米主要3指数続伸に拘らず小動き。よりによって5日線2万6173円と10日線2万6155円がゴールデンクロス。引け後、先物が軒並み安になった。ブルームバーグによると、日本時間12日午後10時半発表される米CPI(12月)に問題が起きた。前回(昨年12月13日)、直前60秒で米国債先物の取引急増。過去24回の発表前より3倍余り多く異常。市場がCPI統計の機密や信頼に疑問を投げかけた。8日中国がコロナ対策入国管理を撤廃するや、9日を最後に日次データ公表停止を表明したのもネガティブな材料。真相を巡り市場が機能不全に陥っている。ブラジルで議会襲撃に伴う混乱が続く一方、16~20日ダボス会議、17~18日の日銀政策決定会合など従来の延長上でこなせなくなった。ロシア産の金が制裁逃れに利用されているという。直近NY金先物1オンス1880ドル台とピークに肩を並べる水準。ウクライナ戦争が需要を刺激している。業界団体によると、昨年各国政府の購入673トン。このうち400トン第3四半期で大胆なレベル。金の比率が金融市場の規模に対しCPIと連動する経緯から興味深い。金には利子がつかず、実質金利(名目金利-予想インフレ率)の変化が手掛かり。ロシアの「金本位制」はドル本位制に打撃という。ロンドン地金市場協会によると、昨年11月まで1年、世界最大の貯蔵庫がある英国で500トン減少。9000トン余りの金(約5400億ドル)がM25(環状高速道路)の内側に貯蔵され、米国のフォート・ノックス(金貯蔵施設)を上回る。マネーロンダリングの巣窟として警戒が必要という。市岡氏によれば、前回のインフレから半世紀たち、1981年以来40年以上金利が下がっていた。住宅ローンをはじめ現在の経済が低金利をベースに設計されているため大きな混乱が起きる。インフレ時代に金が投資の本命。次が銀と小麦。1860年代と1930~40年代に金が急騰しており、2020年代緒についたばかり。ホロスコープ(天体配置図)によるもので、天王星の84年周期説が有力。時代の過渡期に戦後始めたCPIやYCC(イールドカーブ・コントロール)、逆イールドなど毒にも薬にもならない。ウクライナ問題については、2014年9月フォーリン・アフェアーズに出たミアシャイマー氏(シカゴ大教授)の論文が事実に近いという。欧米がNATO東方拡大策をとり、ウクライナを取り込もうとしたのが主因。大きな失敗を犯した。ウクライナはロシアにとって戦略的なバッファー(緩衝)国家。現在の政策を続ける限り対立が激しくなり双方敗者になる。
日経平均先物によると、12日の大証ミニ2万6270円(-0.38%)に対しラージ同、シカゴ6280円。現物より170円安い。ダウ先物3万4137ドル(+0.08%)。同164ドル高い。VIX恐怖指数21.71(+5.49%)、WTI原油先物78.47(+1.37%)。金先物1889(+0.56%)、ビットコイン円2,382,455(+0.62%)。
12日の日経平均3円高。大引け2万6449円。TOPIX1908(+6)。プライムの出来高12億3800万株、売買代金2兆8000億円。値上がり742(値下がり1002)。10年債0.500%変わらず。米10年債3.531%(-0.008)。上海総合3163(+0.05%)、香港ハンセン21,514(+0.36%)、インドNifty17,858(-0.21%)、ロシアRTS1017(+1.46%)。マザーズ743.89(-0.53%)。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****))、■■■■■■■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■■■(****)など。市場が真価を決める。(了凡)