1月5日の10年債入札 選択肢広げ正念場を乗り切る場面 (2022.12.30)
続落。日経平均小陽線の引け。3ヵ月ぶり安値だ。28日米主要3指数続落を受けたものでベアがリード。9月末2万5937円、来年1月200日線2万7258円回復が焦点といわれる。年明けも米緩和縮小に利上げ、引き締めの影響とみられ、06年量的緩和停止後の日本株が参考になる。1989年の日経平均と過去1年のダウが重なるためで、株のほか長期金利動向も瓜二つという。市岡繁男氏によると、次に起きる金融危機が1930年代のデフレでなく財政破綻によるインフレ。同じパターンにならない。30年代銀行が破綻し債券デフォルト。株も9割下落するデフレスパイラルを経験。現預金の希少価値が高まり債券も高騰した。今は何があっても政府が銀行を救済し債券や株を買い支えるため、マネー総量が一時的に減っても元に戻る。先行きデフレでなく物価が高騰するインフレ。債券が見向きもされなくなり、行き場を失ったマネーが貴金属や国際商品、株に向かうという。至極もっともな話で28日天皇在位60年金貨がじり高と述べた。気になるのが米主要ファンドの運用成績。ブルームバーグによると、今年平均-19%といわれヘッジファンド完敗。債券ファンドも平均リターン-12%に低迷し、40年続いたブル相場がおかしな形で作用している。機関投資家にロスカットルールがあり、2割損失が出ると見切りを余儀なくされる。過去の金融危機でドルが売られ、円が買われるのは日本から海外へ巨額の証券投資があるため。よって、次の危機で機関投資家の見切りが予想され、1ドル80~90円レベルの円高に跳ね返る見通し。日銀は損失を抱えた金融機関を救済しようとこれまで以上国債を買ってマネー増発も考えられる。しかし、FRBより相対的に資産残高が大きく金利上昇に脆弱な体質。対外的な信用が失われ円安が止まらない可能性もある。先行きGHQが定めた1ドル360円レートを思い出す。日銀が来年1月5日10年債入札を心配している模様で市岡氏の所見を紹介した。黄金分割で相場を紐解く若林氏のアプローチに似ており来年前半を先取りする動き。天災も人災も80年に一度で戦後77年のデータから何も得られない。23年から10年、幕末に匹敵する動乱期といわれ世界と連動する。卯辰巳3年で決まるだけにベア先行よし。市岡氏が23年末に向けてダウ2万ドル割れ・日経平均1万6000台と読むのもわかる。万一半値になっても24年急騰との件りに蘊蓄がある。選択肢を広げ正念場を乗り切る場面だ。
日経平均先物によると、29日大証ミニ2万6080円(+0.38%)に対しラージ同、シカゴ6070円。現物より24円安い。ダウ先物3万3109ドル(+0.19%)。同233ドル高い。VIX恐怖指数22.08(+1.99%)、WTI原油先物77.92(-1.32%)。金先物1814(-0.09%)、ビットコイン円2,224,541(+0.31%)。
29日の日経平均246円安。大引け2万6093円。TOPIX1895(-13)。プライムの出来高10億2100万
株、売買代金2兆3100億円。値上がり938( 値下がり818)。10年債0.4550%(+0.005)。米10年債3.865%(-0.016)。上海総合3073(-0.44%)、香港ハンセン19,741(-0.79%)、インドNifty18,191(+0.38%)、ロシアRTS949(+1.70%)。マザーズ720.88(+1.37%)。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■(****)など。1月5日の10年債入札が興味深い。(了凡)