差し引きブルよりベア 槍玉に挙がるESGやSDGs (2022.12.29)
3日ぶり反落。日経平均小陽線の引け。後場下げ渋った。27日ダウ37ドル高を受けたもので12月権利つき最終日。200日線2万7251円をキープ。年末年始の期待もうかがえる。米10年債が3.8%台に上昇しフィラデルフィア半導体指数2490(-1.79%)。アップルが21年6月以来の安値で引けテスラ11%安も事実。このため、コロナやウクライナのほかインフレ、中国の不動産バブル退治など懸案持ち越し。差し引きブルよりベアに分がある。前日、先行きドル安インフレ。天皇在位60年記念金貨がじり高と述べた。如実に社会不安を物語るもので中国がコロナ入国隔離を来年1月8日撤廃してもインバウンドが戻ると限らない。NY市場でダボス会議のESG(環境・社会・企業統治)やSDGs(持続可能な開発目標)も槍玉に挙がった。脱炭素を促し社会や地球を考慮した投資にリターンを見込めないという。肝腎なところだ。市岡繁男氏(1958年生まれ)によると、小麦の価格が過去50年で物価調整後実質3割安くなった理由の一つに世界的な気温上昇による単収の増加をあげる。2050年をめどに温室効果ガス排出をゼロにする取り決めに対し、性急な脱炭素化が世界経済に大打撃を与えるという。懸念されるのが農作物に与える影響。天然ガス高騰によりアンモニアの生成コストと肥料価格も上昇するためだ。何より怖いのが脱炭素。世界の気温が低下すると農作物の収穫が減少し80億の人口を養うことができなくなる。1970年以降、米国の金や株が実質6倍以上高騰する一方、賃金が9%しか上がらず問題にならなかったのは小麦が35%値下がりしたため。世界の人口が約2倍になり、小麦の生産がそれ以上に増加。1人当たり生産面積が半減したのに単収が2・3倍に伸び、農業技術の進歩や肥料に加え地球温暖化の「恩恵」が大きい。ホロスコープ(天体配置図)で天王星の公転周期約84年に符合するところもミソ。関係分で■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)など脱炭素に逆行するものだ。炭素をどんどん燃やし、植林を活発にすると合理的。ダボス会議も頭打ちだ。来年1月スイスの年次総会でもめるに違いない。コロナ後、同総会が目指す「グレート・リセット」、「人類9割削減計画」に馴染まない。ワシントン州のハイテク株安で馬脚を現し、NY州のウォール街もメシのタネを失いかけた。この反動が30年ぶり日本に大型投資を呼び込み、バブル期をしのぐ製造業の復活が見込まれる。来年にかかってきた。
日経平均先物によると、28日大証ミニ2万6290円(+0.21%)に対しラージ同、シカゴ6280円。現物より61円安い。ダウ先物3万3498ドル。同256ドル高い。VIX恐怖指数21.63(+3.64%)、WTI原油先物79.39(-0.18%)。金先物1811(-0.65%)、ビットコイン円2,332,717(+0.11%)。
28日の日経平均107円安。大引け2万6340円。TOPIX1909(-1)。プライムの出来高10億4700万株、売買代金2兆3200億円。値上がり826(値下がり911)。10年債0.450%(-0.010)。米10年債3.831%(-0.019)。上海総合3087(-0.26%)、香港ハンセン19,898(+1.56%)、インドNifty18,122(-0.05%)、ロシアRTS936(-2.55%)。マザーズ711.17(-1.23%)。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)など。差し引きブルよりベアだ。(了凡)