インドと日本の出番 元首相の開かれたインド太平洋 (2022.11.16)
小反発。日経平均小陽線の引け。後場伸び悩んだ。14日米主要3指数反落によるもので買い戻し一巡。このほか4四半期ぶりGDP年率-1.2%、中国の小売売上高0.5%減(10月)など手掛かり難。FRB副議長の米利上げ幅「縮小示唆」が余韻に残った。同日、アマゾンが週内約1万人従業員削減に踏み切ると伝えられ米景気後退リスク高止まり。引け後、先物も一進一退だ。10日米CPI発表をきっかけに大掛かりなポジション調整。米インフレピークアウトが共通認識。流れが変わり始めた。受け売りだが、米中間選の結果然り。最終どうあれ民主、共和両党接戦が続き残り2年大きな変化なし。行き詰まりと拮抗がもたらす安定性によるもの。1946年以来、19回の中間選で17回投票後半年S&P500のパフォーマンスが投票前半年を上回り、どちらの政権も同じという。米国で選挙後株のパフォーマンスがいいのは投資家が確実性を好むためで、分断された議会で法案を通すのが難しくなり今後2年政策透明度が上がる見通し。債券も恩恵を受けるが、分断された政府に大幅な新規支出を承認する可能性が低い。民主党は局面打開を図る上で債務上限引き上げに動いているが、最近ブルームバーグの調査で78%困難になるという。結局、時間稼ぎ。最終的に米政府よりFRBが経済と市場の運命を左右する決定的な役割を演じる見通し。12月13~14日のFOMCで過去4回0.75%から0.5%を織り込んだ市場も、10月7.7%レベルのインフレが続けば持ち堪えられない。折からGAFAMに急ブレーキがかかり雇用調整本格化。さらに広がる見込みだ。中国やロシア同様消耗戦が続いており、事実上インドと日本の出番。自由で開かれたインド太平洋を巡るもので、外交で功成り名遂げた安倍元首相の置き土産。中国とロシアの世界分断に待ったをかけ、サプライチェーン再構築に立ち上がる時がきた。おのずと資金、情報、人材も集まるはずで、15日インドネシアのバリ島で開幕したG20 サミットが新たな手掛かり。同日午前食料と安全保障、午後コロナ禍。16日DX(デジタルトランスフォーメーション)について各国首脳が意見を交換する。ロシアのウクライナ侵攻でG20の分断も伝えられ、議長のジョコ氏は参加国と地域の一致点を探り首脳宣言採択を目指す構えだ。後日、インドと日本株が動き出すとみられ来年の走り。日本にとってもインドが中国とロシアを牽制すると、力による現状変更に修正が生まれる。英国にインド系の首相が登場し追い風。市場がいち早く反応する。
日経平均先物によると、15日大証ミニ2万8070円(+0.16%)に対しラージ同、シカゴ8045円。現物より55円高い。ダウ先物3万3742ドル(+0.54%)。同205ドル高い。VIX恐怖指数23.55(+4.57%)、WTI原油先物85.16(-0.83%)。金先物1778(+0.12%)、ビットコイン円2,350,329(+0.94%)。
15日の日経平均26円高。大引け2万7990円。TOPIX1964(+7)。プライムの出来高12億1100万株、売買代金3兆1700億円。値上がり1091(値下がり678)。10年債0.240%変わらず。米10年債3.812%(-0.063)。上海総合3134(+1.64%)、香港ハンセン18,343(+4.11%)、ロシアRTS1160(-0.78%)、インドNifty18,403(+0.41%)。マザーズ780.41(+0.87%)。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)など。インドと日本の出番だ。(了凡)