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アンコール伊勢町

追いつき追い越す日本 ゴールデンクロスに雲のねじれも (2022.11.01)

 週明け反発。日経平均大陽線の引け。転機を迎えた。ダウ6連騰を受け10日線2万7200円が200日線を上回りゴールデンクロス。1・2日FOMC、週末米雇用統計を織り込み、決算発表を手掛かりに上値を試す場面。一目均衡表で雲のねじれも見られ予断を許さない。世界の緩和マネーが欧州やロシア、中国から流れ出し、米国や日本の窓口を叩いている印象。10月20日、財源なしの大型減税を発表し市場が腰を抜かしたトラス前英首相辞任以来だ。就任から僅か45日で前代未聞だが、この間株と債券、ポンドもトリプル安に見舞われ世界中弱気に包まれた。英国が米国の源流だけにベアで持ち切り。売り持ちポジションが呆れるほど積み上がった。ところが、英与党・保守党の新党首にスナク元財務相就任が固まると翌日からダウ6連騰。ベアの踏みが本格化した。新首相が非白人・アジア系・ヒンズー教徒のみならず桁外れの資産家。ゆうにチャールズ国王の個人資産(約630億円)を上回り倍以上。夫人がインドのビル・ゲイツといわれるIT企業「インフォシス」共同創業者の長女という。これでワシントン州のGAFAMとNY州のウォール街が生き返った。FOMCや米雇用統計、ビッグテクの決算など総なめ。大踏みに持ち込んだ。上がると追証を迫られ天井知らず。大金持ちの夫人が海外収入非課税扱いといわれトーンダウンも伝えられる。直前まで世界中債券や株が売られ、ブラックマンデー(1987)直前の米国、バブル崩壊後の日本といわれた。英フィナンシャル・タイムズ紙によると、9月下旬の金利上昇で英年基金が破綻寸前までいった。英中銀が長期金利高騰を抑えるため国債の売却中止。停止したばかりの国債買い支えを再開した。万一08年のような金融危機になれば、各国挙げて国債増発に踏み切り金融機関を救済。量的緩和復活も考えられるという。ヘリコプターマネーのバーナンキ元FRB議長が1930年代の大恐慌研究に没頭しノーベル賞を授与された経緯がイエレン氏、パウエル氏に受け継がれ、英米財務省と米12連銀によるFRB延命工作につながっている。大恐慌時の高橋是清が見直され、アベノミクスの知恵袋といわれる浜田宏一名誉教授然り。英米が成長の限界まで主導権を握り、その後日本が追いつき追い越すところにきた。過剰な購買力が我々を幸福にすると限らない。オランダがそうで、経済成長の限界を持て余しているという。日本は失われた30年を抜け出し遅れを取り戻す。緒についたばかりだ。
 日経平均先物によると、10月31日大証ミニ2万7530円(-0.07%)に対しラージ同、シカゴ7540円。現物より47円安い。ダウ先物3万2829ドル(-0.20%)。同33ドル安い。VIX恐怖指数26.80(-2.15%)、WTI原油先物86.63(-1.44%)。金先物1644(-0.04%)、ビットコイン円3,084,405(+1.11%)。マネックスG (8698)が武者震いしている。
 10月31日の日経平均482円高。大引け2万7587円。TOPIX1929(+30)。プライムの出来高12億2800万株、売買代金2兆1800億円。値上がり1478(値下がり314)。10年債0.245%(+0.005)。米10年債4.042%(+0.031)。上海総合2893(-0.77%)、香港ハンセン14,687(-1.18%)、ロシアRTS1114(+0.09%)。マザーズ745.54(-0.03%)。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■(****)など。日本が英米に追いつき追い越す番だ。(了凡)