流動性の罠を体験し強気 14日Wトップ突破が日本の運命 (2022.08.17)
3日ぶり小反落。日経平均小陽線の引け。後場下げ渋った。買い戻し一巡とみられ上げ一服。流動性の罠といわれる。15日NY連銀が発表した製造業の景況指数(8月)-31.3と前月から42.4ダウン。同日米住宅指数(同)も49となり前月から6低下し8ヵ月連続マイナス。さらに、同日NY原油先物が一時5%安となり86ドル台をつけた。にもかかわらず、米主要3指数続伸。FRBの行き過ぎた金融緩和が直近2年でGDPの30%に達し、政府や企業、家計もまだ使われていないお金が沢山あるという。ブルームバーグによると、目標のインフレ率2%にFF金利4.5~5%不可欠。米金融当局の方向転換と来年の利下げ観測など妄想に過ぎない。著名エコノミストがハードランディングかインフレ高止まりと喝破。インフレ率8%台の現状から減速に過ぎない旨力説している。日本で1990年代末から2000年初め流動性の罠といわれただけにブレーキがかかった。決算発表が一巡し手詰まり。NY国連本部でNPT(核拡散防止条約)再検討も伝えられ、本来5大国を除き核保有を禁止したものの、ロシアが核を盾にウクライナや西側を威嚇する始末。手に負えない状況に追い込まれた。9月7日売り期日を境に買い戻しも一巡し落ち着かない。東亜日報によると、習近平氏が15日サウジを訪問。盛大な歓迎という。20年以来の外遊で、米国が中東から遠ざかっている間に中国が最大の貿易パートナーに浮上したという。昨年のアフガン撤退に続き15日以降世界情勢が一変し市場の反応も興味深い。就中、JPモルガンCEOの警告が新鮮に映った。非常に深刻な問題に直面しているという。米国の天気予報が曇りからハリケーン到来を告げる警報に切り替わった。インフレが一過性でなく賃金、住宅も上昇している。近年、世界で最大規模の金融・財政刺激策が導入され予測困難。事態が遥かに悪化する可能性もあるという。中国のサウジ訪問が不動産バブル崩壊に伴う「住宅ローン返済拒否」最大40兆円リスクとの関連もあり来年に持ち越し。年明け1~3月混乱が予想される。おのずと日本も影響を受けるが、1990年代末から2000年初め流動性の罠を体験し今回強気。アベノミクス巻き戻しから円高に振れ製造業の国内回帰本格化。インバウンド再燃と一体になってインフレと連動する見込み。1990年代末と逆の現象が起きる見通しだ。
日経平均先物によると、16日大証ミニ2万8905円(+0.19%)に対しラージ8910円、シカゴ8895円。現物より26円高い。ダウ先物3万3860ドル(-0.04%)。同52ドル安い。VIX恐怖指数19.95(+2.10%)、WTI原油先物90.41(+1.12%)。金先物1792(-0.31%)、ビットコイン円3,209,426(+0.66%)。小動きにとどまった。
16日の日経平均2円安。大引け2万8868円。TOPIX1981(-3)。プライムの出来高9億6900万株、売買代金2兆4000億円。値上がり790(値下がり953)。10年債0.165%(-0.020)。米10年債2.807%(+0.020)。上海総合3277(+0.05%)、香港ハンセン19,830(-1.05%)、ロシアRTS1127(+1.30%)。マザーズ指数の引け750.21(+2.69%)。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■(****)、■■■(****)など。14日、Wトップ突破が日本の運命になる。(了凡)