日本が鼻の差で先頭に 円安のJカーブ2~3年目に効果 (2022.06.29)
4連騰。日経平均中陽線の引け。25日線2万6984円を上回った。27日米主要3指数反落を受け、安寄り後切り返したもので、1ドル136円の円安に呼応。伝えられるヘッジファンドの円売り攻勢を振り切った。今の円安が米国にとってインフレ対策に追われたドル高の反映といわれ、日銀のポジション是正と筋違い。ファンダメンタルズ差し引き日本経済全体にプラスとの判断が有力。さらに、日銀はショート(空売り)筋が撤退するまで資金供給できるため売り崩し困難という。万一140円超となれば政策変更も考えられ、イールドカーブコントロール叩き。予断を許さない。戦後GHQの決めた1ドル360円が80年賞味切れと相俟って踊り場入り。コロナ2年約3兆ドルの緩和マネーおまけつきでバブルが弾けた。6月のFOMCドットチャート(政策金利見通し)によると、すでに市場で来年後半利下げが織り込まれ、米経済減速なり景気後退からドル安の走り。3~5月東京、5~6月海外でも円安が進んだだけに日本企業の4~6月期決算発表が楽しみだ。中長期製造業の国内回帰、インバウンド本格化。4月着工したTSMC(台湾積体電路製造)の出荷開始が2024年12月の見込みで、25年度にも日米政府の肝入りで次世代半導体設計と量産化を進める方針。首相が5月訪英の際、円安こそ日本に長期投資を呼び込むチャンス。規制緩和、構造改革、政府のDX推進などアピール。円安進行がロシアのウクライナ侵攻と見合うだけに上方修正を期待できる。23年4月、日銀総裁任期を境にアベノミクスの巻き戻しが始まろうと、24~25年半導体の大型投資が稼働し吸収。バブル崩壊30年の調整が一巡し日本経済の復活につながる。外資が円安を売り叩き日銀を締め上げたところで買い戻しを迫られる。前日述べた緩和マネーが日本に戻るのも自明。日経平均4万円が視野に入る見通し。7~9月利上げと株安に折り合いをつける場面で日本が鼻の差で先頭に立った印象。8月に地政学的な材料が待機といわれ、コロナやウクライナレベルと息巻いているが、5年以内に超インフレを差し込まれ世界中ビギナーになった。日本が円安のJカーブで唯一リードしている。1年目より2~3年目効果が大きいだけに7月以降興味深い。
日経平均先物によると、28日大証ミニ2万6985円(+0.52%)に対しラージ6950円、シカゴ円建て2万7180円。現物より161円高い。ダウ先物3万1563ドル(+0.62%)。同179ドル高い。VIX恐怖指数27.02(-1.06%)、WTI原油先物111.22(+1.51%)。金先物1825(-0.02%)、ビットコイン円2,866,919(+1.97%)。フルイが一巡すると残ったところが締まる仕組みだ。
28日の日経平均178円高。大引け2万7049円。TOPIX1907(+19)。プライムの出来高12億2600万株、売買代金2兆8000億円。値上がり1498(値下がり292)。10年債0.230%変わらず。米10年債3.239%(+0.031)。上海総合3409(+0.89%)、香港ハンセン22,418(+0.85%)、ロシアRTS1435(+0.58%)。マザーズ指数の引け677.37(+0.49%)。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)など。■■■■■■■(****)が高値引け。新たな材料が燻っている。日本が鼻の差で先頭に立った。(了凡)