ポジティブに出直し 新政権の舵取り次第で切り返す (2021.10.01)
続落。日経平均小陰線の引け。出直しだ。前日ダウ90ドル高に拘らず中国のPMI49.6(9月)が主因。1ドル112円台の円安や月末・半期末、日経平均の銘柄入れ替えなどポジション調整、リバランスに追われた。米国の場合、1.56%に上昇した10年債が1.4%台に低下したものの、VIX恐怖指数21.17(-8.90%)と高水準。債務上限問題も与野党折り合いがつかず、18日以降政府資金の財源確保が出来ていない。中国のPMIが50を切るや売りが出たのも事実で、恒大問題と電力危機をきっかけにバブル崩壊泥沼化も伝えられる。9月末で緊急事態とまん延防止が解除され、10月から経済再開期待に霞がかかった。経産省が発表した8月の鉱工業生産95.0。前期比3.2%落ち込み2ヵ月連続。昨年4月以降持ち直し足踏みになった。しかし、主要企業の生産計画から予測指数を見ると9月0.2%、10月6.8%上昇とポジティブな内容。新政権の舵取り次第で切り返す公算が大きい。一説によると、岸田氏が自民党新総裁に選出されたのは二階氏を幹事長から外したのが口火。党役員任期を1期1年・連続3期までにする改革案を打ち出し、二階氏と馴れ合いだった中国と一線を画す狙いもある。横浜市長選後に前総裁が引いた矢先、溜まっていたつかえが下りて党員や議員を前向きにした。早速党4役のほか組閣が本格化する見込みで、経済対策もアベノミクスのトリクルダウンよりマシ。総裁選に立候補した4氏を軸足に突っ込んだコンテンツになりそうだ。新政権のトップが中立・調整型で、失敗しない代わり成功も期待薄だが、欧米や中国が共倒れの危機にあり無事ならよし。贅沢いっていられない。日本はバブル崩壊に吸い込まれる寸前我に返った。市場自体、失敗しない代わりに成功も期待薄な政権を選んだことになる。一事が万事9月30日の顚末だ。
日経平均先物によると、前日大証ミニ2万9530円(-0.51%)に対しラージ同、シカゴ円建て9560円。現物より107円高い。ダウ先物3万4415ドル(+0.44%)。同24ドル高い。WTI原油先物74.69(-0.21%)、金先物1724(+0.07%)、ビットコイン円4,807,690(+3.37%)。右往左往している。たった今入手した情報によると、米国でブルとベアが激しく対立。前者が大胆な財政出動を受けて来年持続的な消費ブーム。株が景気循環を受けて上昇し金融政策の段階的な正常化に対応できる。後者は1970年代の破壊的なスタグフレーションの始まり。FRBのテーパリングで景気失速。高いインフレが続くという。日本のポジションが興味深い。
9月30日の日経平均91円安。大引け2万9452円。TOPIX2030(-8)。東証一部の出来高15億5100万株、売買代金4兆3900億円。値上がり789(値下がり1298)。10年債0.065%変わらず。米10年債1.526%(+0.004)。上海総合が3568(+0.90%)で引けた。マザーズ指数の引け1127.62(+0.64%)。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)など。中国の景気循環が終わったという。(了凡)