日本が借りを返す番 失われた30年の矢面に立つ中国 (2021.09.27)
前週末急反発。日経平均小陽線の引け。21、22日好押し目になった。恒大デフォルト懸念とFOMCに伴うポジション調整によるもので、24日ダウ33ドル高が市場の途中経過。売り一巡後買い戻しが入り小康を取り戻した。前者が人民元建て社債利払い実施と短期ドル建て債デフォルト回避なら、後者も来年半ばテーパリングを終え利上げ開始2023年から22年に繰り上げの由。前者は1ヵ月猶予つきだ。24日に中国人民銀が暗号資産の決済や関連サービス全面禁止を発表したものの、恒大問題をきっかけに大量の資金が海外に流失し、金融危機を阻止する上で待ったなしの措置。一時9、10月危機が後退した。しかし、恒大の社債利払いが年内700億円超といわれ、22年から本格的な満期償還を迎えるだけに予断を許さない。24日入手した情報によると、中国の金融当局が1997年日本のバブル崩壊を詳細に分析。失敗を繰り返さないという。中国も成長促進のため銀行中心に与信を拡大。仮に恒大を拓銀とすれば、経済が行き過ぎると銀行中心のシステムに限界。政府支援が崩れた時、取って替わるものが出るまで回復に時間がかかる。拓銀の場合、政府が国内初の都銀破綻を認め金融恐慌になった。恒大国有化で業務継続できるし、毛沢東時代の計画経済に至らないが、企業が共産党の政策に縛られ生産性低下。大幅な景気減速が見込まれる。来年から人口動態のオーナス期(重荷)入りでこたえる見通し。一口でいうと、中国は靴が合わなくなった。日本の1997年に相当し「失われた30年」の矢面に立った。FOMCで23年から22年に繰り上がる利上げでドル建て債務に圧力がかかる。結局、消去法で日本というわけだ。29日総裁選で誰が当選しても立候補した4人を軸足に政策期待が生まれ、10月から非常事態解除に伴い10~12月期国内消費拡大も支援材料。感染拡大を加味して黄金分割3万2100円が視野に入った。総裁選後、臨時国会で首班指名・組閣・所信表明・代表質問を踏まえ、10月下旬総選挙公示・11月上旬投開票にかけて3万7000円も考えられる。28日配当取り(落ち分180円)から1ヵ月余り流れを吟味するところだ。
日経平均先物によると、24日大証ミニ3万0035円(-0.38%)に対しラージ0040円、シカゴ円建て0035円。現物より214円安い。ダウ先物3万4606ドル(+0.12%)。同112ドル安い。VIX恐怖指数17.75(-4.72%)、WTI原油先物73.98(+0.93%)。金先物1750(+0.03%)、ビットコイン円4,744,371(-0.30%)。恐怖指数の一服がリアルだ。全米個人投資家協会によると、9月15日現在、過去1年見られなかったレベルまでセンチメントが落ち込んでいるという。日本が借りを返す番だ。24日「クアッド」(日米豪印)の首脳会議で結構存在感があった。
24日の日経平均609円高。大引け3万0248円。TOPIX2090(+47)。東証一部の出来高14億2500万株、売買代金3兆5500億円。値上がり2104(値下がり68)。10年債0.050%(+0.020)。米10年債1.454%(+0.022)。上海総合が3613(-0.80%)で引けた。マザーズ指数の引け1163.41(+3.16%)。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■■■■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)など。■■■■(****)の出遅れが目立つ。(了凡)