証券ビュー

アンコール伊勢町

10年先の火蓋を切る リーマン危機トラウマにブレーキ (2021.07.01)

 10ヵ月連続月末安。日経平均小陰線の引け。転機に違いない。29日ダウ9ドル高を受けたもので、高寄り後見送られ後場ジリ貧。5日移動平均線2万8918円に25日線2万8932円も下回った。米住宅価格上昇が気懸かりな材料。4月の全米住宅価格指数前年同期比14.6%上昇。2005年9月の14.5%を上回り、1979年10月14.8%以来42年ぶりという。05年の高騰が08年リーマン危機の呼び水になった。代表的な米住宅価格指数S&Pコアロジック・ケース・シラーによると、20年6月から11か月連続上昇が続いており、5年前を約4割上回る水準。FRBが警戒し始めた模様だ。住宅ローン担保証券を月400億ドル購入し金利上昇を冷やしているが、住宅の影響が株価より大きいだけに過熱すると反動も大きい。案の定、先物が軒並み安い。6月30日大証ミニ2万8570円(-0.63%)に対しラージ同、シカゴ円建て8565円と現物より200円以上下鞘。ダウ先物3万4048ドル(-0.36%)によるもので、同約250ドル下振れ。VIX恐怖指数17.26(+9.52%)、WTI原油先物73.62(+0.88%)。金先物1758(-0.28%)、ビットコイン円3,896,562(-3.88%)にもうかがえる。4~6月期が10年先の初動と述べた矢先、リーマン危機をトラウマにブレーキがかかった。5月のCPIショックとビットコイン暴落が転ばぬ先の杖。6月25日満月売りもそうで、7月10日(土)にかけて新月買い。10ヵ月連続月末安を前向きに受け入れる。7月1日寄り前に日銀短観が発表され、大企業製造業のDIプラス16(3月プラス5)、同非製造業同プラス3(同マイナス1)が市場予想という。同日6月の米ISM製造業景況指数、2日米雇用統計発表を控え動くに動けない。日経平均を見ると、まる1週間横ばいで居心地のいい水準。日本は7月4日投開票の都議選をはじめ、変異・デジタル株のコロナや五輪・パラリンなど大わらわ。その後も自民党総裁選や総選挙を控え7~9月期大揺れ。腹をくくるほかない。100年に一度の相場が時の経過に押し切られ、変わらざるを得ない展開。人災に天災が畳みかけるといわれ、欧州で記録的な熱波が続いているほか、米北西部ポートランドで42.2度を記録。カナダ西部州でも4日間230人以上死亡という。ブルームバーグによると、膠着状態に入った市場でビットコインが息を吹き返す見通し。20年前ドットコムバブルで海千山千のプレーヤーから「ヤフー」が残ったように、欧米や中国で打ちのめされた相場が過去20日の平均を上回った。米東部時間29日一時3万6422ドル(+5%)をつけ起死回生の戻り。50日移動平均線3万8221ドルを抜くと再び4万ドルに挑戦。既存の法定通貨が利上げとインフレ懸念で身動きできず渡りに船。ファンダメンタルズが強いだけに大方の予想を上回る公算が大きい。関係分の■■■■■■(****)と■■■(****)が水先案内だ。
 6月30日の日経平均21円安。大引け2万8791円。TOPIX1943(-5)。東証一部の出来高9億6300万株、売買代金2兆3400億円。値上がり786(値下がり1296)。10年債0.050%(-0.005)。米10年債1.454%(-0.016)。上海総合が3591(+0.50%)で引けた。マザーズ指数の引け1207.46(+0.16%)。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■(****)など。7月1日、中国共産党創立100周年。デジタル人民元とビットコインがキックオフ。10年先の火蓋を切るものだ。(了凡)