証券ビュー

アンコール伊勢町

3月決着に舵を切る 欧米インフレ引き締め警戒 (2012.03.01)

2月28日後場中頃先物に大口買い。日経平均夜間取引を持ち上げ、29日も前場中頃断続的な仕掛けが入り続伸。三寒四温が繰り上がった。鉄鋼、保険、金融など出遅れ中心。後ろに目がついていないと馴染まない。AIJ委託先が明らかになり、国策会社エルピーダ破綻の波紋が広がる中、意表を突いた先物のちょっかいが気になるところ。29日早朝からNHKの伝えた「がんワクチン有効性確認できず」に振り回され、結局正体をつかめず仕舞い。前日述べように4、5月欧州危機再燃を見越し、3月決着に舵を切ったとみられる。NYダウが3年9ヵ月ぶり1万3000ドル台をつけたように、日経平均も昨年震災当時の1万0254円回復が当面の目安。ヘッジファンドの辻褄合わせに見合うものだ。主力が高値圏に入り中低位の水準訂正も当然の流れ。年度末の帳尻合わせが焦点になってきた。そこで、■■■(****)。28日引けが甘く、同日22時2分伝えられたNHKニュースWEBの一方的な報道を鵜呑みにストップ安。2010年10月15日、朝日新聞が朝刊トップで「患者が出血」伝えず、安全より開発優先と批判。同日ストップ安になったケースと似ている。今回はっきりしたのは、NHKの否定報道にかかわらず提携先の■■■■(****)が結構売り物をこなし230円の引け。■■■■(****)や■■■(****)、■■■■(****)など逆に高い。つまり、キャピタルゲイン目当ての個人大半が失望売りを出す一方、これまでにない免疫力、副作用のないゲノム創薬誕生に関心を寄せるプロと評価が割れた。報道されたのは膵臓癌で、胆道や胆菅、乳頭部も★★★102の治験対象。このほか★★★シリーズを加味すると11系統にのぼり、一番早く第Ⅲ相治験が終了した膵臓癌患者153人に抗癌剤と癌ワクチン投与。統計上従来と延命効果に差がないという。癌ワクチンはゲノムに基づく免疫療法で抗癌剤と性格が違うし、従来の基準で改善効果を云々するのも問題。現に7人生存者がいる模様。同社が発表したIRは簡潔で、統計学的に認められませんでしたという。要するに、意見が対立。朝日新聞が述べた「研究者の良心が問われる」に対し、東大医科研が反論した「事実の歪曲」や、その後癌患者会有志による「臨床研究の適切な推進」声明の延長上。癌ワクチンが出回ると困る既得権者の抵抗がうかがえる。しかし、11系統の治験ルートで改善例も相当あるといわれ、海外なら認められたという。28日のNHKニュースは現場の判断も必要なようだ。

日経平均は72銭高。後場伸び悩み9723円の引け。出来高30億5800万株、売買代金1兆5800億円。月末手仕舞い売り、ECBの資金供給オペも気掛かりという。前日述べたように、ECBとFRB、日銀による政策対応で3月末が賞味期限の相場。欧州の物価が2.7%上がり、米国も3.1%のインフレ率。ともに2%をターゲットに資金供給しているもので、原油先物が反落したように引き締めを警戒する場面。主力、出遅れも巻き添えが予想される。3月1、2日かけて■■■(****)を買い下がり。平均単価を半分にしたいところだ。治験結果を踏まえ、■■■■(****)と★★★★(■■■■(****)) と今後の開発計画について協議を開始するという。明らかに当局と見解の相違があり、これまでの過程を否定するものでない。一刻も早くゲノム創薬の実現が待たれる。(了凡)