目先底入れ急反発も イランを知らしめた後場の下げ渋り (2020.01.09)
急反落。日経平均短陰線の引け。後場下げ渋った。7日米主要3指数反落のほか、1ドル107円台の円高、8日朝イラクの米軍基地にイラン攻撃が伝えられ再びリスクオフ。イラン外相の報復否定示唆を受けたもの。のぼせ加減の米株高を一喝した。イラン革命防衛隊の司令官が米軍に殺害された以上、指導部が弱腰では面目を失う一方、過剰反応でも自分の首が飛ぶという。イラン過去40年の歴史に不可欠な国家の存続を最優先した場面。この上、経済制裁強化や国内の混乱をしのぎ米国と戦う余地がない。革命防衛隊のボスを失った矢先、イランに勝ち目がないことを知らしめた後場の下げ渋り。米朝を前例に■■■■■(****)、■■■■(****)の顚末が傍証。原油と金先物が値上がりし金が出遅れたのに似ている。第3次大戦なし。あるとすれば、金融戦争。前日述べた米経済の閉店セールがクライマックス入り。主要国の中銀が目一杯金融緩和に嵌り、経済と地政学問題を解決する旨期待されている。しかし、株高の恩恵が金融業と資産家に限られ格差拡大。不均衡バブル再燃・崩壊を仮説に天王星84年・おうし座入り7年周期(2019 3/6~26 4/26)を検証するのが本欄の使命。地球の天変地異や国家・人間の利害を超越するホロスコープ(天体の配置図)の計らいだけに堪忍自重する場面になった。目先、底入れ。急反発も考えられる。75日移動平均線2万2912円を下回らずに切り返し、一目均衡表の雲上限3100円が下値の目安。下ヒゲが長く、11日(満月)にかけて戻りを試すとみられる。日経平均先物によると、8日大証の引け2万3150円(-1.41%)に対し夜間取引3340円、シカゴ円建て3345円と堅調。ダウ先物も2万8510ドル(-0.06%)で下げ渋っている。VIX恐怖指数14.05(+1.52%)、ビットコイン円906.300(+2.67%)の反応よし。ドンパチと一線を画した動きだ。何しろ、世界中幕末気分。現実に幕末の渡欧により列強の先進文明に触れ、帰国した澁澤栄一(1840~1931)の直面した江戸から東京が興味深い。1869年の貧富別人口調査記録「順立帳(じゅんだてちょう)」によると、100万人都市が50万3700人。このうち19万6670人が富民と呼ばれ、貧民20万1760人、極貧民10万3470人、残り1800人極々貧民というありさま。幕府崩壊後、世界に類を見ない大都市から富民が出ていく一方、飢えに苦しむ農民たちが流入し荒廃がうかがえる。幕府が武士の失業に目もくれず、弱者や困窮者救済費用歳出の僅か0.1%といわれる。米国を幕府とすれば、閉店セールクライマックス入り。数年後崩壊し維新にならざるを得ない。この先、どれだけ準備できるか。澁澤栄一に訊くのが先決だ。
8日の日経平均370円安。大引け2万3204円。TOPIX1701(-23)。東証一部の出来高14億5300万株、売買代金2兆5600億円。値上がり150(値下がり1981)。10年債-0.010%変わらず。米10年債1.809%(-0.017)。上海総合が3066(-1.22%)で引けた。マザーズ指数の引け871.00(-2.49%)。出直しだ。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■(****)、■■■■(****)、■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)、■■■(****)など健気なもの。原油より金先物が跳ねると万事休すだ。(了凡)