証券ビュー

アンコール伊勢町

ソフトランディング 売り方の大踏みなしに収まらない  (2019.12.12)

 小幅続落。日経平均小陰線の引け。大半見送られた。米中協議が15日蓋を開けてみないとわからないためで、来週明け上下いずれに放れるか時間の問題。5日移動平均線2万3374円と25日線3322円がもつれ合っている。1年前4回目の利上げにより深刻な動揺が広がったのに対し、今回ソフトランディングを予想する向きが多く、米景気後退の可能性を示すモデルで向こう1年25%(1年前50%)という。10日、米主要3指数小幅続落。ダウ銘柄でスリーエム1%安。目立った動きがない。米当局が金融市場にとらわれ、10月の利下げで貴重な「弾丸」を失ったとの見方が印象的。トランプ氏が中国と部分合意しても問題を解決できないとわかれば、市場がさらに利下げを催促することも考えられる。前日末尾で述べたように、欧州が低インフレと利回り低下の定着した「日本化」に巻き込まれ、米国や中国も「失われた20年」の後塵を拝する仮説が成り立つ。約30年先行した日本を除き前例がないだけに、リーマンショック後大規模な金融緩和でステロイド漬けの彼等にとって、元米財務長官サマーズ氏(65)の「長期停滞論」を思い出すに違いない。金融正常化が限界に達した8月を境に9月以降債券安株高が定着。12月10日、国内で10年債が9ヵ月ぶり一時0%に戻した。11日ダイヤモンド下落も伝えられなおさらだ。販売不振、天然ダイヤ供給過剰によるもので、デビアスの1~11月12億ドル(約1300億円)減収。5%値下げに踏み切った。それでも来年の採掘が最大3400万カラット。1割増える見通し。米石油メジャー大手シェブロンが原油価格低迷で10~12月期1兆円減損。NY金先物が伸び悩んでいるのもわかる。9月に始まったローテーションの初期段階。米財務長官ムニューシン氏(56)が50、100年もの米国債発行を示唆。欧州や国内でも財政出動待ったなし。本尊筋がIMFやECBにも陣取り旗を振っている。新自由主義やMMT(現代貨幣理論)を持ち出し地でいくもの。不均衡バブルが再燃した。11日、アラムコ上場もOPECや非OPEC、石油ドル本位制と一線を画し新天地。原油価格を維持するのが目的といわれる。9月から別人に生まれ変わった市場。来年前半、売り方の大踏みなしに収まらない。日経平均先物によると、11日大証の引け2万3370円(-0.34%)に対し夜間取引3350円、シカゴ円建て3365円。ダウ先物も2万7894ドル(-0.10%)と小動き。VIX恐怖指数15.71(-0.95%)、ビットコイン円783,747(-0.40%)も模様眺めだ。
 11日の日経平均18円安。大引け2万3391円。TOPIX1714(-5)。東証一部の出来高11億5100万株、売買代金1兆9200億円。値上がり677(値下がり1379)。10年債-0.010%(+0.015)。米10年債1.817%(-0.022)。上海総合が2924(+0.24%)で引けた。マザーズ指数の引け897.94(-0.91%)。反転が見込まれる。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■(****)など。ソフトランディングの公算が大きい。(了凡)