証券ビュー

アンコール伊勢町

辻褄が合わなくなる テールリスク後退しても油断するな (2019.11.29)

 5日ぶり小反落。日経平均小陰線の引け。小休止だ。28日NY休場(感謝祭)によるもので、27日米主要3指数最高値更新が伝えられる一方、寄り前トランプ氏が香港人権法案に署名。中国が報復を示唆し、来週に影響を持ち越した。上海総合2889(-0.47%)、香港ハンセン指数も26,893(-0.22%)で引け利食い急ぎ。気迷いがうかがえる。75日移動平均線2万1964円、200日線1600円揃って右肩上がり。中長期よし。8日3591円と26日3608円高値がWトップとなり、25日線3177円を下回ると仕掛け売りが出るという。米中協議進展期待のほか、予想を上回る米経済指標が相場を支えているのも事実。この上、包括合意となれば市場の不安も吹き飛ばす。米商務省が発表した第3四半期GDP改定値によると、季節調整済み年率換算2.1%増(速報値1.9%増)に上振れ。しかし、昨年2.9%増から鈍化し第2四半期2.0%増止まり。米経済成長率がハイピッチといわれても、主要3指数3日連続ピーク更新ほどでない。FRBが7、9、10月3連続0.25%利下げを打ち出し、さすがに割高と受けとめる向きが出始めた。事実、FRBやECBが超低コスト資金を大量注入する政策が副作用をきたし、危険な投資行動に警鐘を鳴らしている。米国やインドで株価指数が最高値を更新。債券利回り低下に拍車がかかり不動産にも流れ込んでいる。いつか「辻褄が合わなくなる」という。警鐘を鳴らすだけで他に手段もなくFRBの7~9月3度利下げ(先行き休止を示唆)を境に不均衡バブル再燃・崩壊の仮説を立てた。後退したテールリスク(想定外の暴騰・暴落)数年程度。逆イールドのくびき解消にならない。12月5日公募価格が発表されるアラムコのIPOから本格化。感謝祭明け29日ブラックフライデーが「サクラ」に見える。来年、米国から大口資金が海外の割安な市場に流れるという。世界の株を代表するMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス。2018年1月の最高値に迫っている。為替スワップ取引で越年ドル調達コストが急騰。9月17日、翌日物レポ金利が10%まで上昇し、2008年リーマンショック以来の水準に達した。日経平均先物によると、28日大証の引け2万3410円(-0.30%)に対し夜間取引3440円、シカゴ円建て3435円。ダウ先物も2万8055ドル(-0.33%)と小反落。VIX恐怖指数11.75(+1.82%)、ビットコイン円818,002(-0.41%)ともに締まりがない。油断しないことだ。
 28日の日経平均28円安。大引け2万3409円。TOPIX1708(-2)。東証一部の出来高9億2500万株、売買代金1兆5900億円。値上がり628(値下がり1416)。10年債-0.095%(+0.020)。米10年債1.767%変わらず。マザーズ指数が913.52(+0.19%)で引けた。助走に過ぎない。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■(****)、■■■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■(****)、澤藤(6901)■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)など。中小型や新興市場の水準訂正が目立つ。10年余り前、リーマンショックが表面化する前と似たような場味。テールリスクが後退しても不安の高まりが収まらない。(了凡)

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